「ソーシャルグラフ」

(もり・ひろし=新語ウォッチャー)

イラスト:小林商事

ウェブ関連の開発者が、「ソーシャルグラフ」という新概念に注目している。ソーシャルグラフとは人物相関図のこと。例えば、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)が持っている友人関係の情報(mixiで言うマイミク同士のつながり方)がこれに相当する。この情報について「各SNSから独立した形で統一的に運用・共有すべき」と訴える主張がある。SNSの利用者と開発者の双方に、新しいメリットをもたらす可能性があるからだ。

ここで言うグラフとは、鉄道路線図のような図形を指す。具体的には、点(駅)を辺(線路)でつなげた図形だ。ちなみにこのような図形を研究する学問分野をグラフ理論という。例えば電車移動の最短経路を探す問題などで、この理論を応用する。

このグラフを人間関係に適用すると、ソーシャルグラフが出来上がる。つまり個々の人間を「点」として、これらを人間関係という「辺」でつなげるわけだ。例えばドラマの人間関係図も、ソーシャルグラフの1つだと言える。AさんがBさん・Cさん・Dさんと知り合いである場合、Aさんを中心とする放射状の図形が出来上がる。

SNSはその仕組み上、ソーシャルグラフを内部に持つ。例えば国内最大手のmixiの場合、「マイミク」と呼ばれる友人関係(互いに承認した友人関係)の総体が、ソーシャルグラフに相当する。もちろんgree、モバゲータウン、facebook、mySpaceなどのSNSも同様のグラフを持っている。

またSNS以外にもグラフを持つサービスがある。例えばYouTubeなどの動画共有サイトやtwitterのようなミニブログも、厳密に言えばSNSの一種であり、友人同士をつなげる仕組みがある。一般にソーシャルメディアと呼ばれるサービスには、グラフ構築の仕組みを持つところが多い。

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