レアメタルは、先端的な工業原料や工業製品をつくるために欠かせない。例えば形状記憶合金、DVDプレーヤーなどの小型モーター、液晶パネル、電池(ニッケル電池や燃料電池など)、超伝導材料、自動車用の鋼板など。電子・電気産業や自動車産業を基幹とする日本にとって重要性は高い。

そのため、レアメタルの高騰現象も起こった。例えばニッケル価格は2006年にキログラム当たり10ドル強だったが、2007年には一時50ドル台にまで跳ね上がったのだ(現在は20ドル台を推移している)。

価格高騰の原因は2つある。まず第1は、新興国の経済発展に伴いレアメタルの需要が拡大していることだ。例えば前述のニッケル価格の高騰には、ニッケルが原料となるステンレス鋼の増産が影響している。また第2の原因は資源ナショナリズムだ。例えば最近ではコバルト価格も高騰しているが、これにはコンゴの輸出規制が関係している。

独立行政法人の物質・材料研究機構は、レアメタルを含む金属資源について、将来的な消費予測を行っている。これによるとマンガンやリチウムなどの累積需要量(全世界)は、2050年までに埋蔵量(現在利用可能なもの)を大きく超えてしまう。またニッケルやインジウムなどの累積需要量は、2050年までに「潜在的な埋蔵量」も超えてしまう。金属の世界的な供給不足は、避けがたい事態と見られる。

当然、資源小国の日本は、レアメタルを輸入に頼っているのが現状だ。バリウムやアンチモンなど一部のレアメタルは、実は国内にも鉱床が存在するが、採掘や生産に大きなコストがかかる。

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