「裁判員休暇」

(もり・ひろし=新語ウォッチャー)

イラスト:小林商事

2009年5月に裁判員制度が始まる。選挙権を持つ国民ならば、原則すべての人が裁判員になる可能性がある。もちろんこれは企業に勤める人も例外ではない。皆さんの中には「自分が裁判員に選任されたとき、仕事や給料はどうなるのか」が気になる人もいるのではないだろうか? これについて一部企業が「裁判員休暇」という制度を整備し始めている。

まず裁判員制度とは「国民から無作為で選び出した裁判員が、刑事事件の審理に参加する制度」を言う。市民感覚を司法に反映することを目的とする。対象となる裁判は、地裁で行われる刑事裁判のうち、殺人など重大な犯罪を取り扱うもの。これを原則、裁判員6名と裁判官3名の合議体で審理する。合議体は有罪かどうかと、その量刑を決める。

今年4月15日、閣議は「同制度の開始日を2009年5月21日とする」ことを決めた。具体的には、この日以降に被告が起訴された事件が対象となる。したがって、各種手続き(公判前整理手続きなど)を経た同年7月下旬から8月ころに、初の裁判員裁判が始まる見通しだ。

裁判員は選挙権を持つ誰もが選ばれる可能性がある。毎年秋、各地裁が翌年分の候補者名簿(選挙人名簿から無作為抽出)を作成。年が明けるとその名簿を元に、事件毎の候補者(50〜100人)を選ぶ。これらの候補者は、裁判当日の午前中に実施する選任手続き(面接等)に原則参加しなければならない。ここで裁判所は、最終的に6名の裁判員(および数名の補充裁判員)を選び出す。なお以上の各段階において、辞退を希望する方法も用意してある。

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