逆に「日本でも外貨準備や年金を原資としたSWFを創設すべき」との議論も活発化してきた。日本の外貨準備が、今年3月末時点で約1兆ドル(財務省発表)を超えたことも議論に大きく影響している。自民党は今年2月にSWFの検討チームをすでに設置。制度実現に向けた議論を始めている。

だがこれに反対する声も根強い。まず外貨準備の積極運用は、制度の本来的な目的(為替や通貨の安定)から逸脱する。また、そもそも投資活動を国が行うことに対する疑念もある。例えば運用失敗の際の責任が曖昧になったり、新たな利権が発生したりするかもしれない。

SWFの存在感が増したことの背景には、米国経済の低迷という大きな問題が横たわっている。世界経済の多極化という潮流の中、日本がどのように立ち回っていくべきかが問われている。

もり・ひろし

新語ウォッチャー。1968年、鳥取県出身。電気通信大学を卒業後、CSK総合研究所で商品企画などを担当。1998年からフリーライターに。現在は新語・流行語を専門とした執筆活動を展開中。辞書サイト・新聞・メルマガなどで、新語を紹介する記事を執筆している。NPO法人ユナイテッド・フィーチャー・プレス(ufp)理事。

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