またアラフォー世代にとって、結婚や出産に関する悩みは多い。例えば「未婚者などは出産までのタイムリミットが迫っている」という問題がある。つまり結婚や出産を決断するために残された時間が、少ないのだ。そしていざ出産に踏み切った場合も、周りに同世代の母親がいないことで悩むことになる。いっぽう結婚しないことを選択している人は、老後の生活に漠然とした不安を抱いている。

双方の悩みに共通するのは「女性の人生における転機が遅くなっている」ということだろう。ざっくり言えば転機が10歳ほど遅く訪れている。しかも自分と似た生き方をした先輩が少ないため、ロールモデル(お手本)も見つけられない。むしろ自分自身が後輩世代のモデルとなっており、特にキャリア女性にとってはこれが重圧になっている。

2004年には「負け犬」が流行語となった。「30代・非婚・子なし」という定義だが、積極的に職業をまっとうする女性を、逆説的に応援する言葉だった。これはアラフォー世代に属する非婚者の姿そのものだといえる。世代が抱える問題は、現在まで持ち越されたまま。アラフォーとは、女性の新しい生き方を示す「最先端の世代」である一方、新しい生き方にもがく「苦悩の世代」でもある。

もり・ひろし

新語ウォッチャー。1968年、鳥取県出身。電気通信大学を卒業後、CSK総合研究所で商品企画などを担当。1998年からフリーライターに。現在は新語・流行語を専門とした執筆活動を展開中。辞書サイト・新聞・メルマガなどで、新語を紹介する記事を執筆している。NPO法人ユナイテッド・フィーチャー・プレス(ufp)理事。

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