新規参入が相次ぎ、市場が拡大
ソーシャルレンディングの仕組みは、2005年ごろから欧米で発達した。有名企業にはイギリスのゾーパ(Zopa)やバージンマネー(Virgin Money)、米国のプロスパー(Prosper)やレンディングクラブ(Lending Club)などがある。また最近では欧米以外で創業する企業も登場。例えば中国には、PPDaiやQifangといったサービスが存在する。
事業規模も徐々に大きくなっている。例えばプロスパーの場合、会員総数は今年1月現在で58万人弱。2007年における融資総額は7200万ドル(1ドル=100円として72億円)に及ぶ。1件あたりの融資平均額は6848ドル(約68万円)。
日本でもソーシャルレンディング立ち上げの機運が高まる
規模の広がりに応じて、新しい動きも出ている。同サービスの融資先が「個人から中小企業」に広がっているのだ。昨年以降、サブプライム問題の影響で信用収縮が進行。中小企業の資金調達先としてソーシャルレンディングの優位性が高まっているという。また貸し手側にも、クレジットユニオン(消費者信用組合)と呼ばれる小口融資専門の金融業者が参加するようになった。
関連する動きは日本でも始まった。例えば総合金融サービスのSBIホールディングスは、前述のプロスパーとの合弁会社を昨年8月に設立。アジア地域での事業展開について調査・準備を行うとしている。
またソーパは今年3月7日に日本法人の設立を発表。10月からの事業開始を目指すとしている。いずれの事例とも、法制上の制約(出資法・銀行法・貸金業法などの規制)とどう折り合いを付けるのかが注目ポイントだ。
皆さんがお住まいの地域では頼母子講(たのもしこう)や無尽(むじん)などの風習は残っているだろうか? 地域住民がグループを組み、互いに金品を融通し合う仕組みだ。グループは会費を積み立てた上で、抽選や順番などの方法で定期的に特定人物を選出。その人に金品を融通する。金品は子どもの進学、家の補修、飲み会の費用など、生活資金に充てることが多い。
ソーシャルレンディングは、このような共同体や信頼関係を、ネット上に拡張した仕組みとも言える。日本での事業の行方に注目したい。
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