民間からの面白い提案もある。食育の推進者は、子どもが偏りのない食事を摂る方法として「マゴハヤサシイ(孫はやさしい)」などの標語を提案している。これは豆・ごま・わかめ・野菜・魚・椎茸・芋の頭文字をつなぎ合わせた標語だ。日々の食事でこれらをきちんととっているかどうかを気にすれば、ある程度、栄養のバランスを保つことができる。逆に子どもが好み偏食を誘いがちな料理群のことは「オカアサンハヤスメ(お母さんは休め)」と表現する。これはオムライス・カレーライス・アイスクリーム・サンドイッチ・ハンバーグ・焼そば・スパゲッティ・目玉焼きを指す。
親は自らの責任を自覚している?
少し古い情報だが、千葉大学の研究グループによる論文『学童の親がとらえた子どもの生活習慣と生活習慣が改善できない理由』に興味深い報告がある。同グループは1998年に千葉県と岩手県の保護者を対象にアンケートを実施。「改善したい子どもの生活習慣」をきいたところ、食習慣を指摘した人が34.9%いたのだ。これは、ゲームのしすぎ(18.9%)や規律の乱れ(24.5%)などを上回る。その一方で「食習慣を改善できない理由」をきいたところ、家族の影響(親の努力不足や時間不足など)を指摘した人が38.9%いた。こちらは、子どもの感情(14.1%)や子どもの自覚(23.0%)などを上回った。
この状況が現在も続いていると仮定した場合、保護者たちは「事態を自覚しているにもかかわらず改善を実行できない」というジレンマに陥っていることになる。保護者のワークライフバランスをいかに改善するのか。この点が、子供食習慣を語る上で忘れてならない視点かもしれない。
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