「エシカル」

2008年3月4日

(もり・ひろし=新語ウォッチャー)

イラスト:小林商事

本来、エシカル(ethical)という言葉は「道徳上の」とか「倫理的な」などを意味する形容詞だ。ところが近年、この言葉が、英語圏において少し踏み込んだ意味を持つようになった。環境や社会に配慮している様子を表すというのだ。

例えば、エシカルインベストメント(倫理的投資)やエシカルコンシューマー(倫理的消費者)などの語は、環境保全や社会貢献に寄与する投資や消費者を表す。エシカルは今後、日本でも頻出する概念になるかもしれない。

エシカルファッションは、まず「倫理的に“正しく”製造されているか」を問う

まずはエシカル概念の一例として、エシカルファッションを紹介したい。これまでのファッションは、デザインが優れているかどうかなどをまず気にする。だがエシカルファッションでは、その前段階として、倫理的に“正しく”製造されているかどうかを気にする。

ここで言う倫理的な“正しく”とは、環境や社会に対する配慮を意味する。例えば環境への配慮とは、オーガニックコットン(有機栽培綿や無農薬栽培綿)の利用などを指す。また社会への配慮とは、フェアトレード(公正貿易)の実践などを指す。ちなみにフェアトレードとは、開発途上国の経済を正しく発展させる目的で、搾取を廃して適正価格で行う貿易を言う。

環境や社会への配慮は、今やファッション界のトレンドである。“正しく”生産されたファッションを身につけることが、俗にセレブと呼ばれる有名人にとってのステータスにもなりつつある。

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