このような作り方を学ぶワークショップも盛んだ。子供向けのものから大人向けのものまで、様々なプログラムがある。学校が総合学習の一環として、この制作に取り組む場合もあるようだ。

ところでエコキャンドルは、いわゆるスローライフ概念との結びつきも強い。環境保護的な製法を用いているだけでなく、その利用シーンがスローライフ的であるからだ。エコキャンドルの愛好者は、夜、電気(電灯)を消してキャンドルだけで過ごす楽しみ方も好む。これは現代的ライフスタイルへのアンチテーゼに結びつく。

そこでスローライフを提唱するイベントに、エコキャンドルはよく登場する。例えばキャンドルナイト実行委員会が2003年から実施している『100万人のキャンドルナイト』もその1つ。毎年「夏至と冬至の夜に電気を消してキャンドルで過ごそう」と呼びかけているのだ。その際、エコキャンドル作りに挑戦する人も多い。

またスローライフと地域振興が結びついたイベントでもエコキャンドルが登場する。例えば福井県池田町の有志は、2005年から毎秋『いけだキャンドルナイト』を開催。町民みずから制作したエコキャンドルを会場に並べ、夜に一斉に点火している。エコキャンドルの制作・設営・回収などの一切に、町民みずからが主体的に取り組んでいるところも大きな特徴だ。

もちろん廃油の再利用にしても消灯による電気節約にしても、環境負荷への影響は微々たるものだ。だがエコキャンドルには、作ること、使うこと自体が楽しいという側面もある。エコキャンドルを自分の生活を見つめ直す「きっかけ」に利用するのも悪くないだろう。

もり・ひろし

新語ウォッチャー。1968年、鳥取県出身。電気通信大学を卒業後、CSK総合研究所で商品企画などを担当。1998年からフリーライターに。現在は新語・流行語を専門とした執筆活動を展開中。辞書サイト・新聞・メルマガなどで、新語を紹介する記事を執筆している。NPO法人ユナイテッド・フィーチャー・プレス(ufp)理事。

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