背景にあるのはガソリン価格の高騰
このような犯罪の背景にあるのは、ガソリン価格の高騰だろう。例えばレギュラーガソリンの小売価格(全国平均)は、2007年1月には1リットルあたり133円だったのに対し、2008年1月には154円にまで急上昇してしまった(参考:日本エネルギー経済研究所石油情報センター「石油製品価格情報」)。
もちろんこの傾向は、石油由来の燃料全体に共通するものだ。そのため、様々な形の燃料盗が全国で発生している。例えば2006年11月から12月にかけて、愛媛県宇和島市内の消防団詰め所10カ所で、消防車からガソリンが抜き取られる事件が発生した。また今年1月13日には、群馬県太田市のビニールハウスで重油800リットル(約7万円)が盗まれる事件も発生した。このほか北海道・東北地方では、各家庭が暖房用に設けている燃料タンクから、灯油が抜き取られる事件も頻発しているという。
このような犯罪は断じて許されない。犯罪を抑止するためには、まず、地道な検挙と防犯活動が大切だ。だがその上で、燃料供給に対する政治や行政の対応にも一層の工夫が必要となるだろう。折しも現在開催中の通常国会では「ガソリンの暫定税率問題」が議論の焦点になっている。政治や行政が、燃料の安定供給問題にどのような答えを出すのかも注目される。
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