総括 〜信頼関係の分断〜
ここまで、今年を象徴する10の新語を紹介してきた。選出に偏りがあるとすれば、それは筆者の好みのせいなので、どうかご容赦いただきたい。それをお断りした上で以上の10語を振り返ると、今年の世相としてある傾向が見えてくる。それは「信頼関係の分断」だ。
例えばモンスターペアレントの背景には、学校と保護者との信頼欠如がある。またワーキングプア、ネットカフェ難民、氷河期世代の背景には、政界や経済界が労働者に対して抱くべき「情」の欠如がある。さらに学校裏サイトでは生徒同士の信頼が崩れているし、赤ちゃんポストでは「信頼できる社会」を持てない母親が孤立している。信頼関係が薄らぐ社会の中で、若者が必死に空気を読もうとするからこそ、KYという言葉も必要になったのではないか。
だとすれば2008年は、社会のあらゆる場所で生じている「分断」を埋める作業が必要になるのだろう。来年の今ごろ、そのような前向きな新語が紹介できることを祈りつつ、今年最後の記事を締めくくりたい。
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