「モンスターペアレント」

2007年7月3日

(もり・ひろし=新語ウォッチャー)

学校の現場で、モンスターペアレントによる理不尽な行動が問題になっている。担任教師や学校に対し、自分の子に関する「理不尽な苦情」や「無理難題な要求」を突きつける保護者のことだ。担任教師の中にはこのような苦情や要求に対応する過程で、精神的に追い込まれる人もいる。一部の学校や教育委員会からは、対策チームを設置したり、地域との連携強化を模索する動きも出てきた。しかし、本格的な対応は今後の課題だ。

模擬試験と重なったので運動会の日取りを変えてほしい

モンスターペアレントが学校に持ち込む苦情や要望は、常軌を逸脱している。「自分の子供はテニスが得意だが、学校にはテニス部がないので作ってほしい」。「下校途中に友達とけんかしてけがをしたので、学校は慰謝料を払ってほしい」。「模擬試験と運動会の日付が重なってしまったので運動会の日付を変えてほしい」。「子供はピーマンが嫌いなので、給食からピーマンを抜いてほしい」。「宿題を忘れたぐらいで子供を怒るとは一体どういうことか?」など様々な苦情や要求がある。いずれも、従来では考えられない自分勝手な言い分を主張している。

またモンスターペアレントは、苦情や要求の持ち込み方も尋常でない。「学校に出向いて担任教師をつかまえ、苦情を長々と訴え続ける」くらいは、まだ普通。恫喝に及んだり、教師に土下座を要求する場合もある。さらにこのような親の中には、慰謝料などを求める目的で、最初から弁護士を連れて学校に乗り込む人もいる。

いっぽう担任教師の中には、このような苦情や要望に対応する過程で、精神的に追い込まれてしまう人が少なくない。ところが学校や教育委員会の一部には、問題を担任教師に丸投げするところもあるという。またモンスターペアレントのいる学級を、経験の浅い新任教師に押しつける学校もある。このような立場におかれた教師の中には、病休に至る人もいるという。担任教師の頻繁な入れ替わりは、子供への被害につながりかねない。

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