「カーボンオフセット」

2007年6月12日

(もり・ひろし=新語ウォッチャー)

二酸化炭素を相殺する「カーボンオフセット」が注目されている。みずから排出した二酸化炭素の量を何らかの方法で計算。その結果に応じて、二酸化炭素の吸収に寄与する環境保護事業に対して、相応分の寄付などを行う仕組みだ。寄付の対象になる事業には、植林、森林保護、代替エネルギーの開発や利用などがある。「オフセット」(offset)には、埋め合わせや相殺の意味がある。

ブリティッシュ・エアウェイズは、渡航距離に応じて寄付

例えば、英国の航空会社ブリティッシュ・エアウェイズは、2005年9月からカーボンオフセット事業を始めている。これは同年7月に、英国のエリオット・モーレイ環境大臣(当時)が「飛行機を利用することで発生する二酸化炭素を植林で相殺しよう」と呼びかけたことがきっかけだった。つまり大臣は、飛行機の搭乗者に対して植林への募金を呼びかけたのだ。

ブリティッシュ・エアウェイズのプログラムの面白いところは、渡航距離に応じて寄付金額が決まる点にある。渡航距離が長くなればなるほど、飛行機が排出する二酸化炭素の量も増えるからだ。例えばロンドンからパリに1人で搭乗した場合、二酸化炭素の排出量は0.04トンで、これを相殺するための寄付金額は0.29ポンド(約70円)となる。いっぽうロンドンから東京(成田空港)へ2人で搭乗した場合、二酸化炭素排出量は2.17トン、寄付金は16.24ポンド(約3900円)となる(参考:ブリティッシュ・エアウェイズWebサイトの試算サービス)。

ブリティッシュ・エアウェイズの利用者は、「任意で」このプログラムに参加できる。申し込みを行うと、正規の航空料金に寄付金が上乗せされて請求される仕組みだ。利用者から預かった募金は、環境団体クライメート・ケア(Climate Care)を通じて「持続可能なエネルギー事業」に役立てる。

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