自宅サーバーのPCデータや画像を遠隔利用(2)
技術者同士が競い合うことで、ハードルを越える原動力になりました

(聞き手:大河原 克行=フリーライター)

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 NECが発売したホームサーバー・クライアントソリューション「Lui(ルイ)」は、ホームサーバーと専用のクライアント端末で利用する、新たなコンセプトの製品。そのコンセプトを支える技術が、サーバーから得た画面情報や音声情報をリアルタイムに圧縮し、PCリモーター上で表示する「リモートスクリーンテクノロジ」だ。しかし、安定した利用環境を実現するには、大きなハードルを乗り越える必要があった。

── 手を尽くした結果に対してダメ出しをされた後、どうやってまた新しいことを考えついたのですか。

PCリモーター側の開発を担当した、NECパーソナルプロダクツのユビキタス事業開発本部ソフトウェア開発部主任の町田敏氏

町田 まずは、もう一度、徹底して考えてみるんです。ただ、自分で考えるだけでは限界があります。すでに知恵を出し尽くした後ですから、自分の知識や経験だけではどうにもならないことがある。そこで、同僚や先輩に話してみるんです。

Luiは、従来のパソコンとは違って、パソコンそのものの技術だけで解決するものではない。サーバー/クライアント方式ですから、通信技術とも密接なかかわりがある。Luiの開発に参加している技術者には、様々な得意分野を持った人が多いですから、自分が知らない解決策をもらったり、多くのヒントを得たりすることができる。チームの知恵を集めて、ハードルを乗り越えるということが何度もありました。

社内では、「上りチーム」と「下りチーム」という呼び方をして、それぞれの立場から解決を図るということも行っていました。上りチームは、いわばホームサーバーPCのところを担当する人たちです。そして、下りチームは私をはじめとしてPCリモーター側の開発者、つまりエンコードを担当するメンバーです。マウスカーソルの遅延を解決するのに、上りチームでは何秒短縮したが、下りチームでは何秒しか短縮できていない、というような競い合いもありました。また、下りチームの中でも、それぞれのパートごとに何秒短縮したということを表示し、どの部分がもっと短縮できるんじゃないか、といった議論も行いました。技術者同士が競い合うということも、ハードルを越える原動力になったと言えます。

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