日本発のアイディアで飢餓問題に取り組む(1)
指定のメニューを食べるだけで募金ができる

(聞き手:諏訪 弘=フリーライター)

 社員食堂で指定のメニューを食べる。その代金から約20円が募金に回り、途上国の飢餓解消に貢献する──。そんなユニークな社会貢献事業に取り組んでいるのがNPO法人・テーブルフォーツー(TFT)だ。事務局長の小暮真久氏は、異色の経歴の持ち主である。大手外資系コンサルティング会社でコンサルタントとして活躍。そのエンタテインメント会社に転職。このときにTFTの事業に加わり、その後、TFT専業になった。

 小暮氏は「学生時代から社会貢献活動に興味があった」という。だが、いざ専業になってみると収入は激減、仕事は山積。しばらくはアルバイトをしながら活動していた。コンサルタントの安定した仕事を投げ打ってまで社会貢献活動に身を投じたのはなぜか。小暮氏に聞いた。

── TFTのビジネスモデルを教えてください。

テーブルフォーツー・事務局長の小暮真久氏。大手外資系コンサルティングの出身で、「そのときの経験がTFTの活動にも役立っている」という。

小暮 簡単に申しますとこうなります。会社の社員食堂に我々が指定するメニューを置いていただきます。メニューは野菜や穀類などを中心にしたローカロリーで健康的なもの。動物性たんぱく質の多い食事よりはコストを安く抑えることができます。浮いたコストの一部を募金に回し、途上国の子どもたちの給食費にするというわけです。

募金額は、メニューによっても多少の違いはありますが、だいたい1食あたり20円程度。これは途上国の子どもたちの1食分の食費に相当します。つまり日本にあっては健康増進を図ることができ、途上国では飢餓の解消に役立つという、一石二鳥の仕組みです。法人名の「テーブルフォーツー(Table for Two)」は、時間・空間を隔てて一つのテーブルを2人で囲んでいるイメージで名付けたものです。

TFTの設立は2007年の夏です。以来、我々の活動に賛同し、導入してくださった企業は日本IBMや伊藤忠商事、りそな銀行、横浜市などざっと40社・団体。食堂運営やメニュー開発などでご協力くださっている企業は7社ほどあります。現在のところの「成果」として、アフリカ・ウガンダの約350人の1年分の給食を確保することができています。

りそな銀行・東京本社の社員食堂にて。TFTの趣旨に賛同した企業は国内だけで40社以上に及ぶ。今年中には100社に達する見通しだ。

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