勝手に開発を始めて「やめろ」と言われても継続(2)
VAIOには、このソフトが必要なんだ

(聞き手:大河原 克行=フリーライター)

(前回記事はこちら

 現場主導で始まったVAIO Movie Storyの開発は、何度も開発中止の危機にあった。社内では予算削減の対象に真っ先に上がり、一時は、完全に休止せよ、との号令もかかった。それをチームはどう乗り切ったのか。そして、なぜ、2007年のVAIOに標準搭載されることになったのか。

──開発休止が言い渡されたときにはどうしたのですか。

番場 実は、それでも続けたんです(笑)。上は駄目だと言うけれど、VAIOにはこれが必要なんだという気持ちがありましたから。現場は、やめる気はまったくなかったですね。

番場 定道氏 VAIO事業本部 企画部3課 プロダクトプロデューサー

──そんなことが許されるんですか。

番場 本来は駄目なんです。それでも現場はVAIO Movie Storyの必要性を信じていましたから、「これをなんとか完成させるんだ」という気持ちがあった。そうした地道な継続が、今の製品につながっているんです。

ただ、製品となる時期が見えないのは辛かったですね。「本当に製品にすることができるのか」ということを何度も感じました。ただ、私は性格的に、やりたいことはとことんやる方。「好きなことには無料奉仕で挑む」という気持ちもある(笑)。それと、スタートの経緯からして、「もともと、製品にできるかどうか分からないもの」と割り切っていたことも、良い方に作用したかもしれません(笑)。

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