本物さながらの6分の1サイズ「グランドピアノ」をつくる(2)
ネジは、ピアノで使っている本物のを使いました
(聞き手:大河原 克行=フリーライター)
(前回記事はこちら)
異例の開発予算を投じて商品化したグランドピアニスト。青地氏のこだわりが、製品の完成度を高め、消費者の心を動かした。そのこだわりを認めたのが経営陣だった。
──青地さんの元に、社長が血相を変えて走ってきた理由はなんだったのですか。
青地 多くの開発予算を認められていながらも、こだわり続けると、どうしても予算が足りなくなる(笑)。それで、予算を追加してもらうための稟議書を提出していたのです。それが、あまりにも度重なったので、社長が怒って駆けつけてきた。

青地 優一氏 セガトイズ ファミリーエンターティメントマーケティング部クリエイティブマネージャー
コストに関しては何度となく議論しました。でも、譲れない部分がある。最初は、3万1500円という価格設定で開発を始めたものが、最終的には、4万9350円という価格になった。これも、こだわり抜いた結果です。グランドピアニストを買う人は、「妥協して作った3万円のものよりも、こだわり抜いた5万円の方を購入してくれるだろう」という信念がありましたから。
とは言え、仕様決めはもめにもめた。「納得するものを作り、買った大人たちに『すごい』と言わせる玩具にするんだ」という考え方と、「おもちゃなんだから、ある程度妥協しようと」いう考え方がある。私は20年間毎日、日記をつけています。当時の日記を読み返すと、本当に大変だったことが分かります(笑)。
本物感がある商品の開発にこだわり抜けたのは、社長をはじめとする経営陣の後押しがあったからです。
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