新入社員研修の企画がヒット商品「人生銀行」になった(1)
つまらないことが、楽しくなる商品を作りたい
(聞き手:大河原 克行=フリーライター)

ユニークな貯金箱、「人生銀行」が話題を集めている。貯金を開始するときに、目標金額と期間、シナリオを選択。順調に貯金ができれば、3畳一間からスタートした「貯金箱の住人」の人生がハッピーライフに変わる仕組みだ。液晶に表示された「住民」の生活を見ながら、最大10万円を貯めることができる。
この商品を開発したのが、入社3年目を迎えた遠藤千咲氏だ。「基本的な仕様は、入社後約半年で固めていた」というから驚きだ。遠藤氏のものづくりのコンセプトは、「面倒なことを、楽しくしたい」。このコンセプトがユニークな商品を生み出し、貯金箱としては異例のヒットにつながった。
──人生銀行は、貯金箱としては異例のヒットとなっていますね。
遠藤 先輩からは「よかったね」、「すごいヒットだよ」と言われるのですが、私自身はピンとこなくて(笑)。これまで商品を作った経験がありませんでしたから、数字を聞いても、どんな勢いなのか、あまり実感がないんですよ(笑)。

遠藤 千咲氏 タカラトミー ニュープロダクトチーム
ただ、うれしいのは、人生銀行を購入していただいた方へのアンケートで、80%の方に「順調に貯金ができています」と言っていただいていることですね。貯金って、なかなか目標を達成できないですよね。今いくら貯まっているのかも分からない。だから、ある程度貯まったら、引き出してしまったり、違うことに使ってしまったりする。
かなりの忍耐力がないと貯まらないんですよ。そこで、「貯金を楽しいことにできたら、もう少し貯まりやすくなるだろうなぁ」と考えたのが人生銀行の原点なんです。80%の方が貯金をできているということは、楽しみながら貯金ができていることの表れだと思っています。
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