■TZ3は、その反省を元に出てきたのですか。

LUMIX TZ3(写真提供:松下電器産業)

今井 実は、TZ3の最初のコミュニケーションメッセージは、TZ1の延長線上のものでした。「手のなかで大望遠」という言葉を使い、「大望遠10倍ズーム」や「3.0インチ液晶」、「28mmの広角レンズ」を搭載しながらも、同等モデルでは世界最小という仕様を訴えた。これは、製品開発を担当したBU(ビジネスユニット)からすれば、的確なメッセージでした。BUが訴えたい特徴的な機能を、すべて網羅したメッセージでしたから。

当初のコミュニケーションメッセージ案

しかし、ユーザーとのコミュニケーションを考えた場合、このメッセージでは訴求力が弱い。アピールできないことはTZ1の経験から明白でした。とはいえ、当初はTZ3をここまでクローズアップする計画ではありませんでしたから、ある種、仕方がない部分もあったと思います。

ところが、上司のところに持っていきましたら、「全部つくり直せ」という話になった(笑)。TZ3を主力製品の一角に位置づけるというのです。もう製品発表を1カ月後に控えていた時期ですから、正直言って、真っ青になりました。すぐに企画会議を開いて、「どうするか」を練り直しました。

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