特集:
そのときどうするウイルス感染(前編)
あなたは完璧くん? それともダメダメくん?
文/市川 幸弘、田村 奈央(日経パソコン)
2005年12月22日公開
後編はこちらから >>
第一章 そのときどうするウイルス踏んだ
「そのときどうするウイルス感染」と題した本特集。 まずはあなたのパソコンが実際にコンピューターウイルスに遭遇したケースから始めよう。 パソコンで作業中、図1のような画面が突然現れたことはないだろうか。 これは、ウイルス付きメールを受信したときに「ウイルス対策ソフト」によって表示されたメッセージの一例。 「ウイルスを見つけました」なんて恐ろしい文言があるので、初めて見る人は驚くだろう。
●踏んでも感染前に退治してくれる

図1 「ウイルスバスター2006インターネットセキュリティ」(トレンドマイクロ)が、受信したメールの添付ファイルにウイルスを発見したときに表示するメッセージ。 ウイルス対策ソフトが常駐していれば未然に退治してくれる
いでよ“安心のあかし”
でもご安心を。実は、あなたのパソコンでこんなメッセージが表示されたら、それは“安心のあかし”なのである。メッセージをよく読むと「見つかったため削除しました」とある。 これはウイルスの侵入を水際で阻止したということ。メールソフトがウイルス付きメールを受信・保存しようとしたが、ウイルス対策ソフトが水際でそれを阻止し、ウイルス本体(多くの場合は添付ファイル)を削除したという意味である。
従って、あなたが行うべき事後処理は何もない。 「閉じる」ボタンで図1のウインドウを閉じ、後は何事もなかったかのように仕事を続ければいい。 もし、遭遇したウイルスについて興味があれば、図1の「~詳細情報を表示」をクリックすれば当該ウイルスの詳細情報が表示される。
さて、「何だ。ウイルス対策なんて簡単じゃないか」と思ったあなた。 ここに大きな落とし穴がある。以上のように順風満帆なパソコンライフを送るには、“ウイルスを水際で防ぐ対策”を万全に施しているのが大前提だ。 そうしたユーザーを本特集では「完璧(ぺき)くん」と呼ぶことにする(図2)。
●あなたは「完璧くん」、それとも「ダメダメくん」

図2 一度ウイルスに感染すると、対策ソフトで退治できても事後処理が大変。未然に防ぐのが「完璧くん」、感染後にあわてるのが「ダメダメくん」
常駐嫌いのダメダメくん
現実には、図1のような“安心メッセージ”が表示されないユーザーが少なくない。 これを「幸運にもウイルスに遭遇しなかったから」と解釈するのは早計だ。 水際対策に重大な落ち度があると“安心メッセージ”は表示されない。ウイルスに遭遇したのに対策ソフトがそれを発見できず、何の警告も出ずにウイルスの侵入を許してしまった可能性がある。
そうしたユーザーに共通するのは、ウイルス対策ソフトの「常駐機能」を正しく使っていないということ。 常駐機能とはいわばウイルスの常時監視機能だ。 対策ソフトが常時稼動してメールソフトや6ファイル操作などを監視し、操作中のファイルにウイルスが含まれていないかを調べる。 ウイルス対策ソフトがパソコンに入っていても、この機能がオフだと“安心メッセージ”は出ない。
常駐機能はパソコンの動作速度に少なからず影響を及ぼすため、動作が遅くなるのが嫌でこの機能をオフにしてしまう人がいる。 もっとひどいのは、使用期限が切れたまま放っておくことだ。 たいていのメーカー製パソコンにはウイルス対策ソフトがプリインストールされているが、多くは試用期限が90日間程度に設定されている(図3)。 期限が切れたら料金を支払ってソフトを更新するのが完璧クンなのだが、それを怠る人がいる。 あるいはウイルス対策ソフトを一度も起動したことがない“つわもの”もちらほら。他人に迷惑をかける危険もあるから、ウイルス対策では「初心者なもので…」といった 言い訳は通用しない。 “安心メッセージ”とは無縁なこうしたユーザーを本特集では「ダメダメくん」と総称する。 ダメダメくんの場合、ウイルス対策ソフトと並ぶ“水際阻止”のかなめ、Windows Updateもきちんと行っていないことが多い。
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