特集:
インフルエンザの流行は人ごとではない!
流行のピークは12月後半から1月上旬
正しい知識でしっかり予防接種が対策のポイント

 寒さが厳しくなると毎年流行するのがインフルエンザだ。約4日間に渡って続く高熱は、子どもや高齢者の身体には負担が大きく、死亡者も出る。インフルエンザの予防のためには一体何が必要なのか。また、私たちはインフルエンザに対して正しい知識を持っていると本当にいえるのだろうか。今回は、国立感染症研究所の安井良則氏に話を聞いた。

文/増田千穂(エースラッシュ)、写真/小林嘉樹
2005年12月9日

インフルエンザの流行型を予測することは不可能

国立感染症研究所感染情報センター
主任研究官
安井 良則氏

 インフルエンザには『A型』『B型』『C型』の3種類に分類されるが、そのうち『AH1型(通称Aソ連型)』『AH3型(通称A香港型)』『B型』と呼ばれる3種類が、ヒトの間で流行するインフルエンザとされている。2004年末から2005年にかけて流行したインフルエンザは、B型が55.9%とトップであり、AH3型(41.1%)、AH1型(3.1%)と続く。

 ヒトに感染するこれら3つの型うち、毎年どれが流行するのかを事前に予測することは、実は不可能である。「たとえば、『しばらくB型が流行せず、B型に対する免疫が低くなっていた人が多くなっていた。そのため今回はB型が流行したんだろう』といった理由を、後付けで考えることはできます。しかし、それも結果から考えた理由です。事前に予測を立てるということはできないのです」(国立感染症研究所感染情報センター主任研究官 安井良則氏)。

 過去の統計によると、1982年以降2年連続してB型の流行がトップになったことはない。そのため、昨年に引き続き、今年もB型が流行のトップになる可能性は低いのではないか、ということはできる。しかし、今回も2年連続でB型が流行しない、という保証は全くないのだ。

 今年報告されているインフルエンザの主流はAH3型だ。しかし、昨年も流行開始時期はAH3型が多く、その後B型が増えてきたという。すでに一部ではインフルエンザの集団感染が出ているが、まだ「何が流行しているか」を断じることはできない。これからの時期、流行するインフルエンザがあちこちで予測される。しかし、後になってみなければ分からないというのが現状だ。

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