特集:
備えあれば憂いなし?!
防災グッズ特集(オフィス編)
企業向け防災グッズの“先進状況”を探る

 前回の特集では、家庭用の防災グッズを紹介した。では、家庭用とオフィス用、それぞれで用意すべき(用意しておく方がよい)防災グッズには、どのような違いがあり、どのような共通点があるのだろうか。

 今回は、防災グッズ特集オフィス編として、「セコム」や「セコム情報システム」、「大塚商会」といった、防災グッズの開発・販売にも力を入れている企業に、オフィス向け防災グッズや何かあったときのシステム、サービスの“先進状況”などを聞いて、それらの具体的な商品を紹介する。

 また、オフィスの実践的な地震対策について、防災対策に詳しい「ヤルデア研究所」の伊東義高氏に話しを聞いた。

文/太田万紀子、写真/藤井誠
2005年9月22日

ユーザー企業が必要としているものを――大塚商会

大塚商会 MRO事業部商品企画部課長 西村正仁氏



大塚商会 MRO事業部商品企画部主任 杉山博一氏

 ソリューションプロバイダー大手の大塚商会が手掛ける、オフィスサプライ通信販売事業が「たのめーる」である。今年3月から、事務用品やOAサプライと並んで、オフィス用の防災用品を本格的に取り扱い始めたことで、現在注目を集めている。

 企業向け防災グッズを扱い始めた背景や人気の傾向、オススメのアイテムなどについて、大塚商会 MRO事業部商品企画部課長の西村正仁氏と同主任の杉山博一氏に話を聞いた。

 たのめーるでは年間2度カタログを発行しており、今年で7年目だという。

 「防災グッズに力を入れ始めた直接のきっかけは、中越地震でした。カタログで言えば、前号にあたるvol.13からです。中越地震の際、たのめーるのユーザー企業から『水を届けて欲しい』というご依頼がありました。そのとき痛感したのが、水をはじめとした防災グッズが企業向けにも必要だということ。それ以前から個人情報保護法対策として、オフィスのセキュリティに関する商品は扱っていましたが、オフィスの防災もセキュリティのひとつととらえ、防災グッズを扱うことにしたのです」と西村氏は語る。

 9月1日に発行されたvol.14には、防災グッズだけで約150アイテムを掲載しているが、カタログ以外にも各企業からのリクエストに応じて商品の手配は可能だという。

 それでは、オフィス向けの防災グッズとは、どのようなものなのだろうか。また、どのような商品が必要となるのだろうか。

 企業が備えるべき防災グッズの基本として、「まず社員がオフィスから自宅へ帰るため、もしくは帰れない人が会社で過ごせるための道具や食料が必要です」と杉山氏は語る。東京都でも、家庭だけでなく事業所などにも、最低3日分の飲料水や食料の備蓄をするように推奨しているが、実際に常備している事業所や家庭はそれほど多いといえないのが現状だ。

 「災害時に必要なアイテムがそろった防災セットや、救急セットは需要があります。食料品では、ごはんやカンパンなどは、従来の小分けにしたタイプのものに加え、今回はご飯が大量に炊ける“炊き出しタイプ”を加えました。多くの人が使えたり、分け合ったりできる、というのが社員を抱えるオフィスの防災対策のキーワードといえます」(西村氏)。

充電付多機能ラジオ   充電付多機能ラジオ
LEDマルチダイナモステ-ション/ジェントス
救急セットダイトス救急セット/DAITOS   救急セットダイトス救急セット/DAITOS
           
災害救助用毛布   災害救助用毛布
セイブパックエコ3 難燃エコ・織毛布(10枚)/和光繊維工業
ポケットワンみそ汁   ポケットワンみそ汁
ポケットワンT 30食/神州一味噌


 簡易トイレや単一乾電池をはじめとした乾電池も人気商品の一つだという。地震対策とは異なるが土嚢(どのう)も人気アイテムのひとつだ。たのめーるでは、平常時、厚みはないが、水を吸収して膨張するタイプの土嚢を取り扱っている。軽くて持ち運びしやすく、収納も簡単なところが特徴である。

 セキュリティという面で防災を考えた場合、データ盗難や消失防止のために、パソコンを机に固定するワイヤーや鍵、発電機といったアイテムも最近人気が高まっているという。

緊急用簡易トイレ   緊急用簡易トイレ
スケットイレ/ニッソー樹脂
救急セットダイトス救急セット/DAITOS   ポータブル耐火・耐水保管庫
ポータブル耐火・耐水保管庫A4/セントリー日本
(以上、写真提供:大塚商会)


 たのめーるは大塚商会が行っていることもあり、扱うアイテムは、コピー用紙やプリンターのトナーといったOAサプライがメインである。しかし、防災グッズの取り扱い点数を増やした前回のカタログでは、従来の約2倍の問い合わせがあったという。

 「近頃、地震や台風といった災害が続いているので、防災に対する関心も高まってきているのでしょう。防災意識の高い個人が集まる企業が増えれば、自然とオフィスの防災に関する意識も高まってくるといえます」と杉山氏は語る。

 “ユーザー企業が必要としているものを提供する”という観点から、セキュリティ、防災、防犯グッズの取り扱いを始めたたのめーるはカタログ通販界の防災グッズのパイオニアであるといえるだろう。

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