備えあれば憂いなし?!防災グッズ特集(家庭編)
Q9:“防災セットらしさ”のない防災セットはありますか?
防災セットは、いざという時にすぐに持ち出せないと意味はない。しかし、その「いかにも」といったスタイルから、すぐには取り出せない場所にしまっている人もいるのではないだろうか。
そんな中、今年7月、良品計画から発売された防災セットが今話題を集めている。発売当初に用意した5000セットは約1週間で完売。「生活の基本となる本当に必要なものを、本当に必要なかたちでつくること」というコンセプトで展開されている同社のブランド『無印良品』の基本姿勢は、この防災セットにも貫かれているといえる。
「私たち(良品計画)が防災セットを開発・販売しようと思ったきっかけは、消費者からの要望が大変多かったためです。商品の開発・選定にあたっては、まず実際に阪神・淡路大震災などで被災された方たちの意見を聞くところから始めました」──こう語るのは、良品計画生活雑貨 ファニチャー担当の清水智氏だ。

良品計画生活雑貨 ファニチャー担当 清水智氏
作るからには“無印良品らしさ”を加えることを大切にした、という防災セットは、横33cm、縦25cm、厚さ20cm程のバッグに収められている。一見すると靴箱のような黒い四角いバッグは、防災グッズが従来持っている「銀色で巾着状」というイメージからはほど遠い、スマートなデザインだ。
この四角い形と色にこだわった理由について、清水氏は「使用する時より、家に置いておく時間の方が長いのが防災セットである、という点に着目しました。下駄箱の中やベッドの下など、生活空間の中に溶け込む、どこにでも置けるものにしました。積み重ねることもできますし、持ち手も『とっさの時につかみやすい』ことを考えた長さにしています」と語る。
バッグはリバーシブルになっており、防炎素材を使用している。緊急時など、目立たせることが必要となった場合は裏面の蛍光オレンジを表面にすればよい仕組みで、中身は「避難所で生活することを前提」(清水氏)に11点で構成されている。

セット内容: 充電ラジオ(セット1のみ)、保存水(500ミリリットル×2本)、非常用ローソク、水用携帯容器、圧縮タオル、軍手、ウエットティシュー・大(セット2は「小」)、携帯用スリッパ、絆創膏、ガムテープ、単四乾電池、持出し袋
携帯用スリッパや圧縮タオル、ガムテープなどは、「靴がなくて困った」「身体を拭きたくてもタオルがなかった」「ブルーシートや段ボールをとめるものが欲しかった」といった体験者の生の声が元になっている。
「特に多かったのは、ウェットティシューやガムテープが必要だった、という声です。水を保存する容器が2つあるのは、飲料水用と生活水用がいるという意見から。また最近では、割と早い段階で食料は調達される傾向にあるので、かさ張りがちな食料品もあえて省いてあります」と清水氏が説明するように、セット内容は必要最小限のものが吟味されている。
バッグは中のスペースに余裕を持たせてあり、ライターやマッチ、ゴミ袋、はさみ、食品用ラップなど“あると便利だが、どの家庭でも余っていそうなもの”を収納できるようになっている。「とにかく、真っ正直に作りました」という清水氏の言葉どおり、無印良品の防災セットは無駄がなくシンプルでありながら、非常に実用的な防災セットだといえるだろう。07.9.7
(次回は、防災グッズ特集──オフィス編を紹介する予定です)
この連載のバックナンバー
- 緊急提言 「新型インフルエンザ」感染地域が急速に拡大中 あなたと家族を守る「3つのポイント」+「1」 (2009/04/30)
- 3月リンク集:オフィスセキュリティ (2009/04/01)
- 2月リンク集:身近にある危機 (2009/03/01)
- 1月リンク集:米国と日本 (2009/01/30)
- 12月リンク集:歳末の防犯・防災 (2008/12/25)

