災害時、ライフラインを確保するために
給水拠点の確認を――東京都水道局
東京都水道局がカバーする範囲(※1)の1日の平均配水量は平成15年度で440万6100立方メートル。これは、他の主要都市に比べて格段に多い値である。

『主要都市の水道との比較(平成15年度)』より抜粋
資料:東京の水道(東京都水道局)
災害時、最も懸念されるのが水資源をいかに確保するか、という問題だ。およそ1200万人の給水人口を抱えている東京都水道局では、震災に備え一体どのような対策をとっているのだろうか。東京都水道局総務部総務課総合防災担当係長の東山崎治孝氏に話を聞いた。
※1 東京都水道局がカバーする範囲:東京都23区および武蔵野市、昭島市、羽村市、奥多摩町、檜原村を除く25市町村、給水区域に含まれていない多摩地区の一部の市。ただし災害時などは、都営水道を利用していない各自治体とも連携して対応する。「災害時に備え、東京都水道局では102万立方メートルの飲料水を確保しています。1人当たり1日3リットル給水すると仮定して計算すると、都民約1200万人の約4週間分に相当します。震災時、給水拠点の中心となるのは、浄水場や給水所、公園や学校などに設置されている『応急給水槽』といった場所。東京都全体で195カ所(※2)あり、2?四方に1カ所設置することを目標としています。本年、中野に新たに設置される予定の3カ所の応急給水槽が完成すれば、(各場所から2?以内の場所に給水拠点があるという)充足率は97%となります」(東山崎氏)。
※2 195カ所:内訳は、浄水場・給水所など122カ所、応急給水槽73カ所(平成17年1月末現在)。
配水管の耐震構造(資料提供:東京都水道局)
山間部など、災害時2?以内の場所に給水拠点がない場合は、給水車が駆け付けることになっている。都内が保有している給水車は4t車が1台、2t車が5台の計6台。加圧式なので、ホースさえつながれば高いところに給水も可能だという。また、保有している無圧式のタンクを運送会社のトラックに積み、臨時の給水車を用意する体制も整えている。
「他にも給水場や浄水場などの耐震設備を強化したり、自家発電設備の整備も行っています。また、現在、配水管の97%が耐震性の強い『ダクタイル鋳鉄管』や『鋼管』、給水管の99%が『ステンレス鋼管』を使用することで災害時に備えています。水漏れに関しての情報は、都内に7カ所設置された『テレメーター』による監視や調査、住民からの通報などで収集しています。災害時の復旧はおよそ1カ月を見込んでいます」と東山崎氏は言う。

東京都水道局が配布しているパンフレット
東山崎氏は続ける。「ホームページやパンフレットなどで給水拠点の確認をしておくと同時に、日ごろから水のくみ置きの習慣をつけるようにしてください。密閉し、冷暗所に保管しておけば、3日程度は保存が可能です。目安としては、一人1日3リットルとして、3日分くらいです。応急給水槽などは、災害時、提携している各自治体などの担当者が駆け付け、栓を開ける仕組みになっていますので、給水活動はその指示に従って行うようにしてください」。
災害に備えて、知っておくとよいことは数多くある。その中でも、ライフラインの確保は最優先事項だ。そして、そのライフラインを途切れさせないために、各社は様々な取り組みを行っている。いざという時に備えて、給水拠点やガスの復旧作業など、この機会に再確認しておくとよいだろう。
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