災害時、ライフラインを確保するために
3つの柱が支える、防災対策――東京電力
災害時、明かりがないことによる不安や混乱、避難や復旧に与える影響を考えると、電気はとても重要な役割を果たすライフラインの一つである。

東京電力 総務部 防災グループマネージャー(部長)大橋裕寿氏
東京電力の総務部防災グループマネージャー(部長)である大橋裕寿氏は、「停電の原因は、自然災害などによる電力設備の損傷です。日本は地震や雷、台風など自然災害が数多く発生する環境にあるため、以前から自然災害による停電発生軽減のための設備強化を行ってきました。現在、日本の停電時間は、一世帯あたり1年間で約4分間です。欧米では、この値が約60分間。60分間というのは、日本では昭和40年代の値です」と語る。
東京電力が取り組んでいる防災対策の基本方針は、大きく分けると『被災しにくい設備づくり』『被災時の影響軽減』『被災設備の早期復旧』の3つである。
「被災しにくい設備づくりとして、原子力発電所や変電設備の耐震強化を行っています。地殻や過去に起きた地震の研究を行い、原子力発電所を設計する際には、鉄筋基礎を数十メートル地下にある安定した硬い岩盤に直接設置します」(大橋氏)。
被災時の影響軽減の方法としては、東京ガス同様、事故や故障が発生したときに備えて、給電所や制御所、原子力・火力・水力発電所や、重要変電所といった各所で24時間監視体制が敷かれているという。
「送電線のルートは網目状に配置されていますので、災害発生時、どこかのルートが使用できなくなっても、他のルートを使用し、送電が可能となっています。また、設備の多重化や送電線・配電線を連係(※1)させていくことで、停電の回避や早期復旧に努めています。変電設備が被災した場合に備えて、移動用変圧器車などの代替設備を用意したり、病院など一刻も早い送電が必要となる場所へは、発電車で応急送電する用意も整えています。各電力会社との協力体制も整えており、復旧資材の確保や、訓練の実施も行っています」(大橋氏)。
※1 連係:東京電力では『連系』という言い方を用いている。
復旧訓練の状況(資料提供:東京電力)
それでは、災害時やそれに対する備えとして、私たちは一体どのようなポイントに気を付ければよいのだろうか。
「電柱自体は、揺れには強い作りになっていますが、震度6や7クラスの地震となると、建物が倒れてきて、電柱や電線にのしかかり、電線が切れてしまうケースもあります。家の中だけでなく、外にいる時も危険があるということを忘れないようにしてください」と大橋氏は強調する。

『地震のときの安全チェック』
資料:でんこちゃんのなるほど安全! なっとくBOOK(東京電力)
また、分電盤に内臓ざれている漏電遮断器(漏電ブレーカー)は、漏電による感電事故や火災を防ぐために常に働いている。月に一度は正常に動作するかを確認しておきたい。
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