2007年7月16日、午前10時13分に発生した新潟県中越沖地震は最大震度6強を記録し、大きな被害をもたらした。特に揺れの強かった柏崎市に二つの工場を持つリケンは生産設備が被災し、自動車製造に必須の部品であるピストンリングの生産がストップする事態となった。
同社はこの被災からどのように生産を復旧させたのか、そしてその後、どのように防災・BCPへ取り組んだのか ―― リケン柏崎管理室長の行田克之氏が、「第6回事業継続対策セミナー」(事業継続対策コンソーシアム)で語った内容をまとめた。
文/吉村克己
2008年9月4日
リケン柏崎管理室長 行田克之氏
リケンの生産するピストンリングは、自動車などのエンジンに使われる円環状の部品で、ピストン内の燃焼ガスの機密を保ち、熱をシリンダーに逃がす役割などを持っている。
当社は自動車メーカーのみなさんにピストンリングをはじめ、動弁部品、足回り部品などを供給する役割を担っているが、中越沖地震では生産不能に陥り、大きなご迷惑をおかけした。本当に申し訳ない。
まず、当社の被災状況から説明するが、柏崎市には本工場(約50棟・12万8000平方メートル)のほか、5キロほど離れたところに剣工場(4棟・5万6000平方メートル)があり、さらに関係会社9社、仕入など取引先の協力会社が約40社あり、同時に被災した。
特にコンプレッサーのベーン(羽根)を作る関係会社のリケン精密が最も大きな被害を受けた。
実は、2004年に発生した新潟県中越地震でも、当社はわずかながら被害を受けた。その反省に基づいて建物の耐震診断を行い、主力工場から優先順位を付けて対策を施しつつあった。緊急度の高い建屋の耐震補強工事は終え、順次工事を進めていたのだ。その矢先に、中越沖地震が起きた。
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