2008年3月5日、東京ビッグサイトで開かれたSECURITY SHOW 2008の会場で、「ネットワークカメラはセキュリティ業界をどう変えるか」と題したパネル討論が開催された。ネットワークカメラ(IPカメラ)は映像・音声・データという多様な情報に対応し、LANやインターネットに直接接続できる、導入コストが安い、遠隔監視が可能といった利点を持つことから、いま最も注目されているセキュリティソリューション。関心の高さを証明するように会場は多数の立ち見で溢れ返った。パネル討論では、コーディネーターが問題提起を行い、カメラメーカーの3人のパネリストがネットワークカメラの動向や自社の戦略を語った。
文/日高俊明、写真/新関雅士
2008年3月26日
パネリスト
- 松下電器産業(株)パナソニックシステムソリューションズ社システム技術センターカメラ技術グループ設計3チームチームリーダー 須部 信 氏
- 日本ビクター(株)プロシステム事業グループ国内マーケティング部セキュリティグループ主査 難波 剛 氏
- (株)日立国際電気 放送・映像事業部映像システム設計本部副技師長 技術士(電気電子部門) 新保直之 氏
コーディネーター
- (社)日本防犯設備協会 映像セキュリティ委員会委員長/TOA㈱セキュリティ開発本部シニアプロダクトマネージャー 三沢賢洋氏
ネットワークカメラを巡る三つのテーマ
コーディネーター/日本防犯設備協会 映像セキュリティ委員会委員長 三沢賢洋 氏
パネル討論を始めるに際して問題提起をしたい。テーマは3つ。ネットワークカメラの市場の状況、DVRシステムの進化とネットワークカメラシステムの変化はどうなっているか、そしてアナログ放送が終わる2011年問題だ。
犯罪件数は平成10年頃から急激に増え、平成14年には285万件に増加した(図1)。ここまでの急増は戦後なかったことだ。こうした傾向に対して警察庁は平成12年に「安全安心まちづくり推進要綱」を出し、これを受けて全国の自治体でも安全安心まちづくり条例を設け、安全を守っていこうという意思表示をするようになった。これを契機に防犯活動が盛んになり、防犯カメラの台数もこの辺りから増加した。
図1:刑法犯犯罪認知件数と検挙率(日本防犯設備協会)
一方、平成19年の刑法犯の認知件数は191万件で、平成14年当時からするとかなり抑えられたイメージだ。平成10年が203万件なので、そのレベルに戻ったと言える。それまで「安全はただ」という意識が強かったが、こうした「安全安心まちづくり」の取り組みが始まって以降、防犯設備や防犯体制を作る必要があるとの認識が広まってきたと思う。
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