東京都は『カーボンマイナス東京10年プロジェクト』を策定し、2020年までに温暖化ガス排出量を2000年比で25%削減する目標を掲げている。達成するためには都民全員の協力が必要だが、まずはエネルギー消費量の多い大規模事業所が削減義務を負うことになる。特にサーバを収容する「電算ビル」は際だってエネルギー消費量が多く、都も国も対策が必要な重点対象として取り組みを強める意向だ。
「電算ビル」に対しては、事業継続計画(BCP)の観点からのアプローチが注目されている。情報システムのバックアップ体制の整備などBCPを進めるに当たって、低エネルギー化は避けて通れないのだが、逆に言えば、最初からグリーンITとBCPを一緒に考えたシステムを構築することで、一石二鳥の効果がねらえるからだ。
東京都の温暖化ガス削減対策とBCPの連携について、東京都環境局の千葉稔子主査に聞いた。
文/吉村 克己
2008年3月7日
東京都は去る2月に「『カーボンマイナス東京10年プロジェクト』施策化状況」を発表した。2007年1月からスタートしたこのプロジェクトで東京都は温暖化ガス排出量を2020年までに、2000年を基準として25%削減することを目標に掲げており、今回の施策化状況は、今後10年間に取り組むべき具体的な事業について、この1年余の全庁的な検討の成果をまとめたものである。
都市には世界の人口の約5割が、2030年には6割に達しようという数の人々が居住し、地球温暖化やエネルギー危機の大きな要因となっている。中でも1200万人を抱える東京はロンドンやニューヨークの約1.5倍、パリの約6倍という世界有数の大都市である。そのエネルギー消費量は北欧1カ国分に相当する。
東京都環境局の千葉稔子主査は東京都が環境対策に取り組む意義についてこう語った。
「低エネルギーで都市活動をまかなえるように努力することは東京や日本はもちろんのこと、地球全体に貢献することです。人間が引き起こした環境問題は人間が解決しなければなりません。東京が直面しているのは『いまそこにある危機』なのです。今後10年間の取り組みが地球の未来を決めるといっても過言ではありません」
東京都環境局の千葉稔子主査
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