コムスンが介護報酬を過大請求していたことがマスコミに大きく取り上げられている。同社がやったことは責められるべきだが、継続・安定したサービスを提供すべき介護業界が、今、その安定した基盤を外され、大混乱に陥っている事実はなかなか伝わってこない。
2006年4月に介護保険制度は大幅な改定が行われた。その内容は介護保険制度を抜本的に見直すものであり、当初から現場ではとまどいの声が上がっていた。
改定実施から1年以上が経ち、さらに利用者、事業者、介護スタッフからは制度の“改悪”に対する不満の声が強まっている。このままでは介護保険制度は崩壊するという声もある。
いったい、何がどう変わり、現場ではどのような混乱が生じているのか。レポートする。
2006年4月に介護保険制度は大幅な改定が行われた。その内容は介護保険制度を抜本的に見直すものであり、当初から現場ではとまどいの声が上がっていた。
改定実施から1年以上が経ち、さらに利用者、事業者、介護スタッフからは制度の“改悪”に対する不満の声が強まっている。このままでは介護保険制度は崩壊するという声もある。
いったい、何がどう変わり、現場ではどのような混乱が生じているのか。レポートする。
取材・文/吉村 克己
2007年6月12日
「介護保険は自分たちで作り上げてきたと自負しているので、役人たちにつぶされてはたまらない。このままでは制度が壊れてしまいます」
NPO法人市民福祉団体全国協議会(市民協)の田中尚輝事務局長は声を荒げる。市民協は介護保険制度が産声を上げた2000年に設立された市民団体で、介護・福祉系の活動を行っているNPO法人・市民団体の支援を行っている。
現在、市民協に加盟する会員団体数は1800、うち介護サービス事業を行っている団体は1500、事業所数にして3500~4000カ所ある。
非営利の市民団体だけに、民間の介護保険サービス会社や行政がカバーできない部分を補うことができ、地域におけるきめ細かな介護サービスの提供で重要な役割を担うことが期待されている。
しかし、昨年(2006年)4月に実施された介護保険制度の大改定(以下、“06年改定”と呼ぶ)によって、「介護サービスをやめてしまったNPO法人も一部出てきました。制度の“改悪”でNPOとしても運営が維持できないのです。特に都市部ではヘルパーさんなどが集まらず、サービスを提供できない事態にも陥っています」と田中氏はいう。
いったい、介護保険制度に何が起きているのだろうか。
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