好発進PASMOの注意点
ICカード乗車券を利用する際の注意点
利用者にとってメリットの多いパスモとスイカの相互利用だが、注意点もある。
IC乗車券は財布や定期入れに入れたままでも利用できるが、その中にIC乗車券が複数枚入っているとエラーが発生して改札を通過できない。
スイカや電子マネー「Edy」の機能を備えるクレジットカードをIC乗車券と一緒に持っている場合にも同じ問題が起こる。エラーを避けるには、これらのカードを一緒に持たないようにするか、定期入れなどから都度、取り出して読み取り機にタッチするなどの方法が考えられる。
JRと私鉄の連絡改札口で磁気カードとIC乗車券を併用するケースがあるが、「磁気カードを改札口に挿入した後にIC乗車券を改札機にタッチする」というように、改札ごとに決められた読み取り順を守る必要がある。順番を間違えると、やはりエラーが発生して改札を通過できない。
また、ICカード乗車券を使って乗車すると、券売機で連絡切符を購入して乗車した場合と比べて運賃が高額になる区間が一部にあるので注意したい。
JR総武線が、その一例だ。同路線は中野駅と西船橋駅で東京メトロ東西線と相互乗り入れしていて、この区間を挟む直通電車も運行されている。
例えばJR三鷹駅-JR津田沼駅間を移動する場合の運賃は、全区間JR線を利用すれば780円だが、途中で東西線を利用すれば590円ですみ、190円の差が生じる。しかし、スイカで入場してこの区間を移動すると、途中で東京メトロを利用した場合でも、出場時に前者の運賃780円が引かれてしまう。
このケースでは、相互利用開始に合わせて西船橋駅に連絡改札口が新たに設置され、改札通過時に利用路線を特定できるように対策が打たれた。ただし直通電車を利用すると、利用路線は特定されないため、利用区間にかかわらず全区間JR線を利用した場合の運賃で精算されることになる。
同じように、JR駅で乗車し、私鉄や地下鉄路線を経由して、JR駅で下車するいくつかの区間で、ICカード乗車券利用時と連絡切符購入時の運賃が異なることがある。
総武線のケース以外は、改札を経由する乗り換えでも、乗車券による運賃差が発生している。JR東日本によると、乗車券による相違があるのは、通常の切符とICカード乗車券で運賃を算出するシステムに違いがあるからだという。
該当する区間にIC乗車券で乗車すると、降車駅の窓口に申し出ても差額は返却されない。あらかじめ連絡切符を購入して入場するのが、高い運賃を払わない唯一の手段ということになる。ICカード乗車券で入場後に運賃が高くなることに気づいたときは、有人の改札に申し出て出場し、連絡切符を購入してから入場し直すしかない。
また、パスモで参加事業者のバスを利用するとIC乗車券にポイントが記録され、蓄積ポイント数に応じて「バスチケット」として還元される特典がある。ただし、ポイントは毎月末までの期限付きなので、すべてを有効利用できるとは限らない。余ったポイントが無効になることもあるわけだ。
その点、従来の「バス共通カード」では購入時に購入額に応じた特典が加算されたカードを入手できるので、特典を先払いで受け取ることになり、ポイントを失うことはない。特典を確実に受け取りたいならバス共通カードを選ぶべき、ということになる。
電車の場合、一部の鉄道事業者が乗車実績に応じたポイント還元サービスを開始するが、回数券を購入した場合よりもメリットがあるサービスはない。
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