“ダメBCP”は地震・停電から発想する

マニュアル以外に必要なこと

小林 誠氏

 BCPで誤解されやすいことは、第1に、決して手順書(対応マニュアル)だけではないということだ。BCPのPはプラン(計画)であり、マニュアルではない。標準の手順書をSOP(Standard Operating Procedures)というが、マニュアルと活動計画・活動予定のプログラムが一体化したものがBCPだ。

 BCPではPDCAのサイクルを回すことが必要だが、プランがないと当然ながら回らない。例えば経営計画を経営マニュアルとは言わないのと同じだ。今後、何をどのように行動していくのか計画がなければ現場は動くことはできない。だが、日本ではこれまでプランが抜け落ちて、SOPだけになっていた。

 BCPの流れは一般的には下記のようになる。

 1)BCPプロジェクトの開始(推進体制、予算など)
 2)事業リスクと緊急事態のインパクト評価
 3)緊急事態への準備
 4)災害復旧に関する事項
 5)事業復旧に関する事項
 6)計画のテスト
 7)教育訓練
 8)計画の維持・更新

 この中で、一部対応マニュアルが必要になるのは、3、4、5である。1番目の推進体制や予算を決めておかなければBCPが機能するわけがない。しかし、多くの日本企業は3~5を中心に教育訓練を少し取り込んでいる程度だ。

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