“ダメBCP”は地震・停電から発想する

関連会社や取引先も対象に

 BCPに対する意識が深まったことは「関連会社や取引先を対象に含むか」という質問の回答からも見られる。自社だけでなく、「連結対象会社まで」という企業が23.1%から55.3%と大幅に増えた。また「取引先や協力企業まで含む」が7.5%から27.4%に増えている。

出典:インターリスク総研、2006年度一部上場企業BCP実態調査報告書

 多くの企業はサプライチェーンの中で仕事をしているのだから、川上や川下で事業の中断が起きれば、当然ながら仕事は止まってしまう。新潟県中越地震のときも、部品を供給するメーカーが止まり、生産ができなくなったケースがあった。

 「取引先にBCPを求めているか」という質問において、全体では10.0%から10.2%とほとんど増えていないが、業種別に見ると、自動車産業は57.6%もが取引先にBCP導入を求めている。ある自動車メーカーでは、取引先で監査に近いこともやっていると聞く。

 「BCP担当部署があるか」では、「専任部署ではないが担当する部署を設置している」が17.3%から25.1%に増えた。また「各部署から担当者が集まりプロジェクト編成にしている」が10.7%から13.4%に増えている。兼務する部署は総務部が多いようだが、少しずつ企業の意識が変わってきたことが分かる。

出典:インターリスク総研、2006年度一部上場企業BCP実態調査報告書

 BCPは各部署の情報が分かっていないと策定が難しいので、人を集めてプロジェクトを作るのはふさわしいやり方だろう。予算規模についてはほとんど変化が見られず、まだまだ少ない。

 経済産業省や内閣府、中小企業庁などでBCPのガイドラインを作っているが、こうしたガイドラインを活用している企業は27.5%から64.0%と大幅に増えた。業種別にもガイドラインが出来ているので、うまく活用するべきだろう。

出典:インターリスク総研、2006年度一部上場企業BCP実態調査報告書

 最後に付け加えると、BCPの世界での潮流はビジネスの取引上、BCPが必要という認識が強いが、日本ではCSR(企業の社会的責任)などコーポレイトガバナンスとして取り組んでいるケースが多い。日本のBCPの一つの特徴と言えるだろう。

小林 誠氏

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