特集:
加齢で増える歯周病 ― その最新治療法

取材・文/伊藤 左知子
2007年1月11日

 加齢とともに増加する歯周病は、成人が歯を失う最大の原因。歯周病の患者数は年齢に比例して増加し、40歳以上の中高年の約8割がかかっているといわれている。このため「誰もが年とともになる病気だから仕方ない」と思いがちだが、実は、早期発見・早期治療で治すことのできる病気なのだ。

 以前「歯茎から血が出ませんか?」というテレビCMがあったが、果たして歯茎から血が出たとき、きちんと歯科医を受診しているだろうか。

 歯周病は、歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質といった歯の周りの組織に起こる病気で、主に、歯周組織の一番外側にある歯肉にだけ炎症が起こる歯肉炎と、歯肉だけでなくその奥の深部の組織まで破壊される歯周炎に分かれる。

 病気が進むと、出血したり、腫れて膿(うみ)が出て、重症になると、歯を支えている骨が溶けて、歯がグラグラになり、歯が抜けてしまう。しかし、症状がかなり進行しないと痛みも少ないことから「沈黙の病気」ともいわれ、見過ごされることも多い。

 日本大学歯学部付属歯科病院長の伊藤公一氏は、「軽い歯肉炎なら、基本的に、毎日の歯磨きと生活習慣の改善で治ります」と話す。

 歯磨きならば、毎日しているという人も多いかもしれないが、「実際には、毎日、朝晩、歯磨きをしているという人でも、歯磨き方法が間違っていて、汚れが完全に落ちていないことが多いのです」と伊藤氏は続ける。

 これでは、歯周病の予防・改善にはつながらない。間違った歯磨きで、取りきれずに残った歯垢(しこう)が歯石になると、歯磨きでは除去できない。放置すればそれが原因で歯肉炎、歯周炎へと進行する。「自分は軽い歯肉炎だからいいや」と自己判断せずに、歯科医を受診、早期治療が大切だ。

 歯肉炎の治療は、正しいブラッシングの指導と生活習慣改善の指導、それと同時に、プラークコントロール(歯垢除去)やスケーリング(歯石除去)などの処置が行われる。

 自分はまだ大丈夫と思っていても、実際には歯周病がかなり進行しているケースも少なくない。まずは下記の『歯周病セルフチェック表』でチェックしてみてはいかがだろうか。

歯周病セルフチェック表
症状
点数
歯肉はピンク色で引き締まっている
0点
歯肉が赤色や紫色になっている
5点
歯肉はむず痒く、歯が浮く感じがする
5点
歯みがきをすると血が出る
5点
起床時、口の中がネバネバする
10点
歯肉が赤く腫れ、ブヨブヨしている
10点
何もしないのに、歯肉から血が出る
15点
歯がぐらついて物が噛めない
15点
冷たい水がしみる
15点

5点以下 健康
5点~25点 軽度から中等度の歯周病の可能性
25点~30点 中等度の歯周病の可能性
30点以上 進行した歯周病の可能性

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