企業の防災ツールをチェックしろ

文、写真/二村高史
2006年11月20日
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 10月24日から26日の3日間、東京国際展示場(東京ビッグサイト)において『危機管理産業展2006』が開催された。昨年に続く第2回目の開催となった今年は、新たに「RISCON TOKYO」というサブタイトルが掲げられた。主催者の東京ビッグサイトによれば、「RISCON」とは、Risk(危機・危険)とControl(管理・制御)からなる造語で、「リスクを完全に回避することは困難であるが、可能な限りコントロールしたい」という意図が込められているという。

 会場には、地震・火災をはじめとする各種の災害や凶悪犯罪などに備えて、広く防災、防犯、リスク管理に関わるさまざまな製品やサービスが展示された。今回は、この『危機管理産業展2006』の中から、「企業のための災害対策」に関する展示を中心にレポートしよう。

震災時の帰宅困難者に対する支援

 初日の24日には、ビッグサイト脇にある多目的埠頭において、海上保安庁の巡視船「やしま」の船内が一般公開された。

 「やしま」のおもな任務は、海難救助や海上警備(密輸や密入国の取り締まりなど)だが、大規模災害時には「帰宅困難者」を輸送する役目も期待されている。

 ご存じのように、帰宅困難者というのは、震災のために交通機関がマヒしてしまい、職場や学校などの出先から自宅に帰れなくなってしまった人を指している。

「やしま」には2機のヘリコプターが搭載可能。重量5200トンの大型巡視船だ

 東京都が平成18年5月にまとめた「首都直下地震による東京の被害想定」によれば、東京湾北部を震源としたマグニチュード 6.9 の地震が、冬の夕方18時に発生した場合、東京都内の帰宅困難者の数は、450万人近くにのぼると予想されている。

 そんな事態に備えて、職場から自宅まで、徒歩での帰宅ルートを知っておくことは非常に重要である。実際に、東京近辺の帰宅ルートを示した市販の「帰宅マップ」は、かなりの売れ行きを見せている。

パスコでは、地図にからめたサービスとして、地域で情報を共有して子どもの安全を図る「地域安全マップサービス」も提供している

 パスコが開発した「帰宅支援マップサービス」は、そんな帰宅マップをオーダーメイドで作っておこうというソフトである。つまり、社員それぞれについて、出発地点(会社)と目的地(自宅)を設定するだけで、リスクの少ない帰宅ルートを教えてくれるというわけだ。

 「社員を安全に帰宅させることは、社員サービスにつながることはもちろん、企業における備蓄食料や水を長持ちさせることにもつながる重要なポイント」と担当者は説明する。

 地図と避難関連情報は、印刷して常時持ち歩くことができるので、非常時におけるルート確認はもちろん、平時から防災意識を高めるのに役立つだろう。

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