特集:
被害のメカニズムから守り方まで
ネットワークの落雷対策
Part1:メカニズムを知る

「地震,雷,火事,おやじ」と怖いものの代表とされてきた雷は,現代のネットワークにとっても大きな脅威である。家庭や企業のネットワークは,通信ケーブルや電源,アンテナなど,数多くのポイントで屋外とつながっている。つまり,入りやすくしかも出やすいという,雷にとって格好の標的なのだ。近くに落雷があると,どこかから侵入して機器を破壊しながらネットワークを抜けていくことになる。
被害が発生するまでのメカニズムを理解して正しい守り方を知っておこう。

文/阿蘇 和人(日経NETWORK)
2006年8月22日

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 1万ボルト超の大電流
 抜け道を探しながらやってくる

 夏といえば雷だ。突然かき曇る空に雷鳴がとどろき,稲妻が光る。近くに落ちると,家やオフィスのパソコンが壊れたりしないか不安になる。

機器の破壊や停電を引き起こす

 電力によって稼働し,電気信号をやりとりするコンピュータやネットワークにとって落雷は大敵である。落雷によって引き起こされる大電流が,コンピュータやネットワークに悪さをする。

 よくあるトラブルは,落雷によって発生した電流が通信ケーブルや信号回路に入り込んで,電気信号を狂わせること。ただしこれは,それほど大きな問題ではない。一時的に信号が送れなくなってデータが乱れても,重要なデータは上位プロトコルで正しいデータに訂正するのが普通だ。使っているときに発生しても,ユーザーは気付かないことがほとんどだろう。

 被害として深刻なのは,雷による強い電流がネットワーク機器やコンピュータにまで届き,機器を破壊してしまうことである。機器の修理や交換が必要となり,一時的に使えなくなったり予定外の費用がかかったりする。

 落雷が原因で間接的な被害に遭うこともある。落雷で電力会社の設備が一時的に止まって停電すると,パソコンやネットワーク,IP電話が使えなくなる。

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