夏休みに親子日記を始めよう
以上のように、親がストレスをためず、しからないシステムを工夫した上で、親野さんは「夏休みにこんなことを親子でトライしてみましょう」と言う。
「まず、『親子日記』を付けること。大学ノートでも何でもいいですから、親と子が交互に日記を書くのです。その際、親が気を付けるべきことは、説教をせず、子どもの書いたことを共感的に受け入れること。その上で、例えば、自分の子ども時代のことや感想を書いてください。これを続けると親子の心の交流になります」。
「また、口では言えないことも日記なら書ける場合もあるでしょう。毎日、親子日記を付けていると、お互いがやっていることや考えていることが分かるようになります」。
「夏休みは親子日記を始めるのにいい機会です。忙しいお父さんと子どもが語り合うきっかけにもなるし、子どもの書く力を高めることにも役立ちます」。
親野先生のかつての教え子も、毎日帰りの遅い父親と幼稚園時代から親子日記を始めて、父子の交流が深まっただけでなく、小学校入学時には1日にノート1ページ分も書けるほど文章力が向上したという。
本物体験と熱中体験を子どもと一緒に
「もう一つ、夏休みにお勧めするのが親子で“本物体験”をすることです。動物園、美術館、博物館、スポーツ観戦、ゴミ出し体験など何でもいいですし、自治体などが主催しているイベントもいいでしょう」。
「本物体験は子どもにとって一次情報で、それを持っていると、本や漫画、テレビなどの二次情報に触れたときに頭に残るのです。知識が頭の中の杭にひっかかるわけです。その効果はとても大きい。そして、親子で交流するいい場にもなります」。
親野さんがかつて受け持っていた小学校6年生の女の子は歴史の勉強が嫌いだったが、夏休みに親と一緒に博物館で土器や遺跡を見てから、すっかり歴史好きになったという。子どもの苦手科目を克服するチャンスかもしれない。
「さらに付け加えると、子どもに“熱中体験”をさせるサポートを親がすることも重要です。スポーツでも虫でも好きなことを子どもに極めさせてあげてください。虫好きなら昆虫博物館に連れて行ったり、昆虫図鑑を買ってあげたりする。親の支援があると、熱中体験が深まります。熱中すれば頭が活発に動いて、知識も身に付くでしょう」。
我が子をしかるばかりでは、親もいい気持ちはしない。「しかる流れ」から脱して、本物体験や熱中体験を子どもと一緒にすることで、楽しみながら子どもを効果的に伸ばす本当の子育てが実現するだろう。
<参考サイト> ●親野さんのホームページ 「親力」
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