特集:
THE・Winnyパニック
Part1 疑問解消「Winnyで情報流出」ってどういうこと?
Part2 日経パソコン誌上体験 Winnyで漏らしてしまいました
流出した情報の中には、被害者やその家族の人生を左右しかねないようなものまである。Winnyを使うということは、そうしたリスクを常に背負っていることを忘れてはならない。
「自分だけは大丈夫」と興味本位で安易に手を染める自称ベテランが一番アブない。被害者をこれ以上増やさないため、本特集ではWinnyによる情報流出の全容をできる限り具体的に記した。読み終えた後、自分自身に問いかけてほしい――「それでもあなたはWinnyを使いますか?」
参考文献:「Winnyの技術」、金子勇、アスキー、2005年
文/仙石 誠、吉田 晃(日経パソコン)
2006年5月2日
「Winnyで情報流出」ってどういうこと?
ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」の利用者による情報流出事件が、さまざまなメディアをにぎわしている。今年に入って報道された事件だけを挙げても、NTT東日本、海上自衛隊、全日本空輸(ANA)、東京放送(TBS)と、そうそうたる企業や組織のオンパレード(左表)。こうした一連の事件を受けて今年3 月、とうとう安倍晋三内閣官房長官が国民に呼びかけた――「確実な対策はWinnyを使わないことだ」。
野次馬で利用者が倍増

表1 ここ1年でメディア報道されたWinnyでの情報流出事件の代表例
こうした情報流出の各種報道を受けて、“祭り好き”なユーザーたちがWinnyを使い出しているからさらに始末が悪い。
Winnyの利用者数を正確に調べるのは難しいが、セキュリティベンダーのネットエージェントによると、「今年3月10日ごろで、1日当たりの利用者数は約54万人。その日に使っていない人もいただろうから、少なく見積もって100万人は利用者がいる」(代表取締役社長の杉浦隆幸氏)。同社によると、昨年春の利用者数が約30万人弱だったというから、1年で約2 倍だ。急増した理由は単純。「情報流出事件が報道されて、『どんなデータなんだろう』と、騒ぐのが好きなユーザーがWinnyを利用しだしたから」と杉浦氏は指摘する。
Winny利用者の増加で2つの懸念が生じる。流出した情報を目にする人数が増えること。そして、情報流出のメカニズムをよく知らない新参 者が、新たに情報を流出させてしまう危険だ。実際、Winnyの画面を見ていると、この4月に流出したばかりの情報も散見される。
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