連続調査No.26「団塊世代の引退と技能伝承問題」
現在の若年層は「IT知識」に優れるも「ビジネスマナー」に劣る
■業務遂行上必要な能力・スキルの中で、現在の若年層が以前の若年層に比べてA)優れているもの、B)劣っていると感じるものをお選びください。(いくつでも) ※選択肢は「優れている」の%の高い順に並べ替え

最後に、やや感覚的な設問ではありますが、現在と以前の若年層の能力・スキルを比較してもらいました。95%以上が30代以上である回答者から見て、現在の若年層が優れていると感じられるのは、「IT知識」が8割強でトップ、「英語力・外国語力」が6割弱、IT知識と関連して「情報収集力」も5割弱に達しています。
逆に、現在の若年層が劣っていると感じられるのは、「ビジネスマナー」が7割強で最多でした。「交渉力・折衝能力」も僅差で続きます。広い意味でのコミュニケーション能力に問題ありと見る意見が多いようです。「責任感」を挙げる人も7割を超えました。
古代ギリシャ・ローマの時代から、年配者は「今どきの若い者は…」というセリフをつぶやいてきたそうですから、年配者の若年層に対する評価が厳しく、それに若年層が反発する構図は、古今東西、普遍的な姿と言えるのかもしれません。

今回の調査では、団塊世代は引退後、半数近くは再雇用などで働き続けるものの、技術や業務上のノウハウの喪失などの影響は、ある程度避けられないと見られていることが分かりました。一方で、若年層の戦力化については、期待水準に達していないケースも多いようです。
団塊世代の引退に対して、「“ものづくり”の技術に影響が出る可能性が高い」(30代前半/製造業)、「団塊世代は人数が多く、大量退職で資格者が不足する」(50代後半/建設・不動産業)などの意見に代表されるように、ものづくりの現場では深刻に受け止められているようです。「業務スキルと人的コネクションの継承が急がれる」(30代前半/情報関連サービス業)といった営業面、「バイタリティのある人が減る」(40代後半/製造業)などの精神面の影響を挙げる人も少なくありません。
一方で、「団塊世代のノウハウは現代にマッチしない」(40代前半/製造業)、「年を取っても管理職になれずに現場でがんばって若い人が伸びない原因になっている」(50代後半/製造業)など、団塊世代の問題点を指摘する声も多く寄せられています。中には、「団塊世代の多くは、その業務パフォーマンスよりも高い給与で厚遇されている」(30代前半/製造業)、「団塊世代はほとんどリストラされている」(50代後半/商社・卸・小売)などの辛らつな意見も見られました。
結局、「団塊世代すべてが重要な存在というわけではない」(60代以上/情報関連サービス業)ため、「技能や知識の伝承には少数で精鋭の指導者が残って対応すればよい」(30代後半/製造業)というのが、企業としての現実的な判断なのでしょう。
【調査の概要】
調査期間 2006年1月6日(金)~1月20日(金)
調査テーマ 連続調査 第14回「団塊世代の引退と給与制度」~その1~団塊世代の引退と技能伝承問題
回収件数 1100件
告知方法 bp specialメール、safety japan2005のトップページのバナー、日経BP社/日経BPコンサルティングの調査モニター
調査企画 nikkeibp.jp企画サイト編集/日経BPコンサルティング 調査第一部
【回答者属性】
年齢 29歳以下 3.5%、30代 20.8%、40代 32.7%、50代 31.4%、60歳以上 4.4%、無回答 0.1%、平均 45.4歳
職業 経営者・役員 5.7%、会社員・職員 88.5%、自営業 2.9%、パート/アルバイト1.1%、その他 1.7%、無回答 0.0%
業種 製造業 39.4%、建設・不動産業 8.2%、商社・卸・小売業 6.6%、金融・証券・保険 2.5%、情報関連サービス業 23.4%、その他サービス業 12.6%、その他 6.4%、無回答 0.9%
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