日本のネット企業が絶対にアマゾン、グーグルに追いつけない理由(3)

近いうちに検索できない書籍はなくなる

 続くグーグルプリント、グーグルビデオの内容は刺激的であり、メディアの行方を占う上で示唆に富むものであった。

 「まだまだ世の中には、デジタル化されていない情報が数多くあります。そんな情報を検索の対象にするために、世界じゅうの書籍をプリントしようというのがグーグルプリントです。すべての書籍を単語から検索できるように、図書館と協力してさまざまなスキャンの方法を開発し、進めているところです。

 グーグルビデオは、家庭で撮ったビデオをデジタル化して、グーグルのサーバーにアップロードしてもらうという計画です。これにより、貴重な映像情報が共有・検索できるようになるでしょう。また、大学の講義のビデオをアップロードしてもらうことにより、たとえばカリフォルニアの大学の授業を、インドで視聴できるといったことも可能になるのです」

 グーグルプリントについては、午前中の講演でアマゾンのカル・ラーマン氏が触れた書籍の全文検索サービス「なか見! 検索」(英語名「search Inside!」)に通じるものがある。

 もちろん、対象となるのは日本語の書籍も例外ではない。一部には、すでにアマゾンとグーグルによるメディア制覇の可能性が指摘されているが、このような動きに対して日本のメディアは何か具体的な方策を持っているのだろうか。はなはだ心もとないような気がしてならない。

 このほか、ユーザーのハードディスク上にある情報を活用する方法として、写真管理ソフトの「ピカサ(Picasa)」とデスクトップ検索ソフトの「グーグルサーチ」を紹介。

 グーグルサーチは、すでに日本でもユーザーが増えているところだが、個人のハードディスク検索で得たデータをネットで共有するためには、プライバシーの問題など、まだまだハードルは高いと思われる。

発想そのものが、日本企業のレベルをはるかに超越

 そして、日本でも最近話題となっているグーグルアースについては、実際にマグラス氏が操作を実演しながら説明を行った。

 「グーグルアースは、ただ世界じゅうの衛星写真が見られて楽しいというだけのソフトではありません。先日、ニューオリンズに大被害をもたらしたハリケーン・カトリーナに関しては、政府から提供された被害情報をグーグルアースの地図に重ねあわせて、避難住民への情報公開に役立てることができました」

 マグラス氏の話を聞いていると、グーグルの戦略や想像力は、つねにほかのメディアやサイトの一歩先を進んでいることがよく理解できる。



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