【今週のハイライト】耐震強度の偽装問題は偶発的事件か、業界の構造問題か?(1)

業界人だけでなく、働き手すべてが
「使命」と「誇り」と「志」を取り戻そう!

 私がいいたいのは、別に、朝から晩まで「使命だ!」「誇りだ!」「志だ!」と、青筋立ててキリキリしましょうということではない。

 人生、楽しくなくては。

 遊びもなくては。

 私など自宅に帰れば、ソファにひっくり返って、ボケーッと口を開けてテレビを見たりしている。TVのチャンネルを、リモコンで変えることすら面倒で、「TVリモコンを動かす、もっと便利なものができないかなぁ」などと、くだらないことを本気で考えたり。「あぁ、面倒くさくて、心臓以外なにも動かしたくない・・・」といった調子だ。日常生活が、なんとなく全般的にだらしない。そういう自覚がある。

 それでも、せめてやはり仕事のときには、少なくとも、自分が仕事に携わる際には、「プロフェッショナル」として、「専門家」として、かかわる人や組織や、ひいては世の中全体を、結果的に幸福に導くよう、想いと行動をビシッと発揮すること。それを仕事というのだと思っている。

 私は不動産の世界にいるから、「人と不動産の関係をより幸福にすること」これ“だけ”を行うと決めている。だから、「使命」と「誇り」と「志」なのだ。

 これらは、「誰かに与えられるもの」ではなく「自分で持つもの」であり「決して手放さないもの」だ。

 もちろん人間だから、弱気になったり、いつの間にか忘れかけたりなどのゆらぎもあるだろう。私もしばしば、弱気になったりする。様々なプレッシャーで。

 しかし、そのようなことから始まるスパイラルにロクなことはないし、立ち止まっていて進んでも、どちらも大変な気がするのなら、進んだほうがいいのだから、気合を入れなおして進む。

 みなさんもきっと、そうであるはずだ。

 決断と覚悟の毎日。

 それぞれが自分を信じて、自分を生きる。

 お互い、がんばろうではないか。

 私がこのようなことを言わなくとも、世の中のすべての人は、みんなそれぞれ大変で、それぞれ頑張っている。その人なり、その立場なりの課題に取り組んでいる。だからいつでも前向きに、常にその時点での希望を抱き続けて、自分の命を全うしよう。

 私が経営するさくら事務所はいま、半ばパニックに陥った方からの相談や問い合わせ、メディアの対応などの嵐の渦中。

 今回の件で、数え切れないほどの不安や疑心を世の中に生み出してしまったこと、また問題のマンションに住んでいらっしゃる方の心中を察すると胸が痛む。これまで、それなりに精一杯活動してきたつもりではあるが、私も業界人の一人として、まだまだやらねばならないことがあると痛感している。

 言い方が適切ではないかもしれないが、このような機会を建設的に受け止め、未来をよりよくするためにできることに専念したい。

 今回は事件の大きな背景や文脈を知っていただきたくて、つい長くなってしまった。

 次回は、これからマンションを買う人・すでにマンションに住んでいる人がどう考え、具体的にどう対処すべきかお話したい。


リンク集

ニュース集
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/NA/news_taishin/

特集記事集
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20051125/126269/

参考リンク
耐震強度問題 あなたのマンションは大丈夫か?

長嶋 修氏長嶋 修(ながしま・おさむ)氏

不動産の達人 株式会社さくら事務所 代表取締役社長兼CEO
経済産業省 住宅産業関連ニュービジネス支援策検討委員会 委員

 不動産デベロッパー支店長として、幅広く不動産売買業務全般に携わる中で、業界の不透明な慣行、販売手法や哲学に疑問を感じるように。

 一般ユーザーにとって“本当に安心できる不動産取引・不動産業界が真にあるべき姿”を模索するうち、“購入者のみの立場に立つ不動産のプロフェッショナル”が必要であると確信、起業する。

 1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティングを行う消費者エージェント企業「さくら事務所」を設立。同社は不動産に関するプロフェッショナルの精鋭集団。

 以降、様々な活動を通じて「購入者のみの立場に立つ完全独立系不動産コンサルタント」としての地位を築く。

 マイホーム購入・不動産投資の第一人者として、著書、マスコミ掲載・出演、セミナー・講演等実績多数。

 主な著書に『失敗しないマンション選び』『絶対に後悔しない一戸建て選び』(いずれも日本実業出版社)、『住宅選びこれだけ心得帖』(日本経済新聞社)、『住宅購入学入門-いま、何を買わないか』(講談社)などがある。

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