子どもと地域を守るための製品やサービスが多数展示

進化を遂げる昔ながらのアイテム

イグチ電源機器株式会社
担当 関昭浩氏

 不審者には遭遇しないに越したことはないが、昨今は家庭や学校に不審者が侵入するケースも増えており、完全な対策は難しいところだ。そうした万一の事態に備えておくと心強いのが、「サスマタ」である。昔ながらのアイテムだが、実は有効な防衛手段として再評価され、着実に進化を遂げている。

 イグチ電源機器の「鬼に金棒」シリーズは女性や高齢者を想定し、力がなくても軽々と扱えるように設計した製品だ。その最大の特徴は“金棒”と呼ぶにふさわしい突起にある。

 「犯人に向ける部分に最大108本のピンを配しました。ピンはその部分を握ると保護キャップが外れて手や指に刺さるほど鋭利なものや、痛みを与えるだけの丸いタイプなどがありますが、幼稚園や小学校では保管時の安全性を考慮して先端の丸いタイプが人気です」(イグチ電源機器 担当 関昭浩氏)。

入退室を管理することで得られる安心

 不審者の侵入を防止するためのアイテムも数多く展示されていた。その一つがバイオメトリクス認証(生体認証)技術を使った指紋認証ドアロックシステムである。三共プラスの「プラスロック」は、IDと指紋による二重ロックが可能だ。

 「4桁のID番号を入力すると、指紋センサー保護シャッターが開き、指紋を認証させることができます。ドアを閉めた後はオートロックで施錠され、ドアの内側からはワンタッチで施錠と解錠が可能です」(三共プラス 営業部 3課 高橋渡氏)。

 さらに、解錠履歴のバックアップ機能により、100件までさかのぼって開錠履歴表が示されるので、内部不正抑止効果も期待できる。現在はオフィスや病院などで運用されているが、将来はマンションなどの住居にも運用される可能性がある。

三共プラスが展示していた「プラスロック」

 一般家庭向けでは、「ファミリーガード防犯タイプ」などのシステムを提供するセントラル警備保障が注目を集めていた。

 一般にセキュリティシステムは、センサーなどのハードと、通報時の対応などのソフトを別会社が担うことが多い。セントラル警備保障では、それらを一つのシステムとして提供することで、大幅にコストダウンしたという。

 同社の事業統括本部ホームサービス営業部主任である三谷誓子氏は、「操作機がコードレスなのも特徴です。寝室や浴室にも持ち歩けるため、火災や不審者侵入といった異常事態にいち早く気付いて対処することが可能です」と語る。

セントラル警備保障のブース

 また、ブース内ではRFID(※1)方式の電子錠も展示。マンション全体にシステムが導入されれば、ロビーや駐輪場などの共有部から各戸玄関まで、カード1枚で対応できる。オプションの500円玉大の鍵はキーホルダー感覚で、子供にも使いやすそうだ。

※1 RFID:「Radio Frequency IDentification」の略で、「無線ICタグ」などと呼ばれる。耐環境性に優れた小型の無線チップを搭載することで、人やモノを簡単に識別・管理する仕組みだ。バーコードに代わる商品識別・管理技術として研究・開発が進められてきたが、社会のIT化・自動化のための基盤技術としても現在注目が高まっている。

 今回で第4回を迎えた『スクール&ホームセキュリティ2005』では、ネットワークやバイオメトリクスといったテクノロジーを活用したシステムだけでなく、緊急連絡網やサスマタといった古くから日本にあるものがブラッシュアップされたものも数多く目に付いた。

 こうした製品(ハード)やシステムだけでなく、「子供の成長は地域の大人全員で見守る」「お互いに声を掛け合って地域社会の安全性を保つ」といった、古くから日本にある良き文化も現代にマッチする形で広まることも期待すれば、より効果は高まるのかもしれない。


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