リポート:
カメラで顔を認識して危険を警告する
車の安全技術が多数登場

トヨタ自動車や東海理化、村上開明堂など東京モーターショーで参考出展

 先頃、開催された『第39回東京モーターショー』(10月21日~11月5日)では、カメラによるドライバーの顔認識システムの出展が相次いだのも一つの特徴だった。

 ドライバーの顔を自動的に認識することで、脇見運転や居眠り運転の検出ができるため、事故を未然に防ぐことが可能になる。ドライバーの顔認識システムの 参考出展は、これまでも多かったが、トヨタ自動車が実用化を決めたことで、部品メーカーも自動車の室内カメラ市場の動向に期待を高めている(小川計介=Automotive Technology)。

2005年11月9日

 東京モーターショーでは、カメラによるドライバーの顔認識システムの参考出展が相次いだ。ドライバーの顔をカメラが自動的に認識し、脇見運転や居眠り運転などの状態であることを検出する。それを警告音などでドライバーに伝えることで、事故を未然に防ぐことが可能になる。

 ドライバーの顔認識システムの参考出展はこれまでも多かったが、今回はトヨタ自動車が2006年春に発売する「レクサスGS450h」で採用することを明らかにしたため、各部品メーカーも自動車の室内カメラ市場の動向に期待を高めている。

トヨタ自動車の「レクサスGS450h」。

 トヨタが来春に発売するレクサスGS450hでは、ステアリング上に設置したカメラがドライバーの顔の向きを判断する。これによって脇見運転していないかを自動的に判断する。その一方で、同車両が備えるミリ波レーダで前方の障害物までの距離を検出しており、衝突の可能性が高まった時に「脇見運転をしている」ということで、ドライバーに警告音や表示で注意を促す仕組みだ。

 GS450hの画像認識システムは、ドライバーの顔の目や鼻、口などを認識し、脇見しているかどうかを判定する。「現在は脇見運転だけだが、まぶたの動きも検出することで居眠り運転などの機能を追加していきたい」(レクサス担当者)と言う。

「レクサスGS450h」のステアリング部。ステアリング上部の黒い小型ボックスがカメラである。

 東海理化と村上開明堂は、ルームミラーにカメラを埋め込んだシステムを参考出展した。どちらも近赤外線をドライバーに対して照射し、その反射波を受光することで、ドライバーの顔を認識する。

 東海理化のルームミラーは、ドライバーの顔の向きを認識し、脇見運転をして先行車と衝突の危険が高まると、注意を促す。同社は、ルームミラーとシートベルトを商品化しており、カメラを組み込むことで、付加価値を高めたい意向だ。「GS450hでドライバーの顔認識が実用化するが、まだ高級車レベルでの採用。普及車向けの顔認識システムの市場はこれから生まれる」(担当者)と期待を示す。

東海理化が参考出展したミラー。写真では反射して見えないが、内部には近赤外線カメラを組み込んである。

 村上開明堂のルームミラーは、ドライバーのまぶたを認識することで居眠りしていないかを認識する仕組みだ。「ルームミラーの付加価値を高めるためには、カメラへの取り組みが欠かせない」(担当者)と意気込む。

 このほか、デンソーとオムロンも同様のシステムを参考出展した。デンソーは、カメラによるドライバーの居眠り運転を検知するシステムで、オムロンも専用のカメラで脇見運転を検出するシステムを出展した。


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