文/医療ライター 伊藤 左知子
2007年8月2日
国立環境研究所がまとめた報告によれば、2006年5月から9月末までに救急車によって搬送された熱中症患者の数は2805人。男女比は約7対3で、男性の方が圧倒的に多く、患者数がもっとも多い時間帯は午後3時台。発生する場所は屋外が多く、なかでも運動中に倒れる人が400人と目立った。
例えば、働き盛りのビジネスマンは外回りで忙しい平日の日中は、体を気遣って、直射日光を避けて地下道を歩いたり、ペットボトルのお茶で水分補給するなど、それなりに暑さ対策はしているものの、週末の趣味あるいは付き合いのゴルフとなると、つい、まだまだ大丈夫と、水も飲まずに頑張ってしまう。
そういう人ほど、多少のめまいが起きても、大したことはないと休憩も取らずに運動を続けてしまう。そして気が付いたときには、脱水症状を引き起こし、吐き気に襲われたり、失神を起こしたりして、既に医療機関に搬送する必要がある状態の熱中症に‥‥。
熱中症は、暑さにより、体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体温の調節機構が壊れたりして起こる症状で、場合によっては死に至る可能性もある。病態によって、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病あるいは日射病の4種類に分けられる。
子供や高齢者で特に注意が必要だが、それ以外の年代でも、無理は禁物。過酷な労働や、過剰の運動は、それほど暑い日でなくても熱中症を引き起こす原因となる。人は年齢とともに体内に水分を保持できる能力も低下してくるので、鍛えているから大丈夫と体力を過信しないことが大事だ。
熱中症の主な種類と特徴
参考:熱中症予防8か条(日本教育協会)
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