●情報セキュリティのプロフェッショナルを育てることを目的に、神戸・カーネギーメロン大学(CMU)日本校(注1)内に設立された「情報通信セキュリティ人材育成センター(注2)」。授業を担当する3人の講師陣は、現在、「情報医学」「情報工学」「セキュリティビジネス」という異なる立場から情報セキュリティに携わっている。
注1:カーネギーメロン大学日本校
1900年に開学。現在ではコンピュータサイエンスやロボット研究などの分野で世界的に高い評価を得ているカーネギーメロン大学(米国・ピッツバーグ)では、領域横断的な情報セキュリティ研究を実現するために、「CyLab」という研究組織を設け、情報セキュリティに関する研究活動を展開している。そんなカーネギーメロン大学が、アジアにおける情報セキュリティ教育研究拠点として開校したのが、「カーネギーメロン大学日本校・CyLab Japan(兵庫県・神戸市、2005年6月開学)」である。CyLab Japanでは、すべての講義が本校と同様に英語で行われており、日本国内にいながらにして米国本校から直接付与される学位を取得することができる。
注2:情報通信セキュリティ人材育成センター
財団法人ひょうご情報教育機構(注3)が運営する、情報セキュリティ分野における高度な人材を育成することを目的とする機関。カーネギーメロン大学日本校内に開設されている。社会人向け公開セミナーとして「情報セキュリティ人材育成プログラム」などを実施。企業や自治体で活躍する情報セキュリティリーダーを育成するため、情報セキュリティに関する実践的な対処法を教えている。
注3:財団法人ひょうご情報教育機構
兵庫県では、1995年の阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、安全・安心な社会を実現するための施策に積極的に取り組んでいる。その一環として兵庫県が誘致したカーネギーメロン大学日本校の設立趣旨に賛同した民間企業と兵庫県とのパートナーシップにより設立された財団法人。主な役割はカーネギーメロン大学日本校の運営となっているが、その一方で、「情報セキュリティ県民セミナー(インターネット安全教室)」など、ネットワーク社会で安全・安心な社会を実現するために、一般生活者を含めた社会全体のセキュリティ意識の向上を図っていく広範な活動も行っている。
●人材不足といわれる日本の情報セキュリティ分野だが、人材育成そのものが難しいという現実がある。その中で彼らが実施する「情報セキュリティ人材育成プログラム」では、何を、どのような方法で教えているのか? そのカリキュラムによって何を伝えようとしているのか? さらに、その成果は出ているのか――?
●実際の授業風景を写真とともにリポートした前編に続き、後編では3人の講師陣へのインタビューを紹介。その“実戦”的な教育手法から、今後の日本における情報セキュリティ人材育成の方途を探る。
技術だけでなくマネジメントも分かる“スーパー職人”を育てたい
東京医科歯科大学 情報医科学センター 副センター長 野川 裕記 氏
ハッカーのクセや臭いを嗅ぎ分ける“第六感”が重要
京都大学 学術情報メディアセンター ネットワーク研究部門 准教授
工学博士 高倉 弘喜 氏
相反する“安全”と“便利”のバランス感覚を養う
株式会社セキュアウェア 代表取締役 齋藤 和典 氏
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