世界標準のセキュリティを日本市場に

 入退室管理から爆破物・薬物検知まで、世界のセキュリティベンダーの中でも広範なプロダクトラインを持つ米GE Security社。現在、世界30カ国に7000人を擁してセキュリティ事業を展開する。今夏には“10年に一度”の強力で統合化されたセキュリティソリューション「Facility Commander(ファシリティコマンダー) Wnx」(以下、FCWnx)を日本で発売する。北京オリンピックでも同ソリューションを提供してセキュリティの確保に貢献するなど、アジア地域での事業にも力を入れる。「グローバル基準のセキュリティを実現するセキュリティ・プラットフォーム」という新たなコンセプトを持ったFCWnxは、日本のセキュリティ市場にグローバルスタンダードを確立することになるのか。GE Securityアジア社長のTammee Thompson(タミー・トンプソン)氏にビジネス戦略を聞いた。

聞き手・文/日高 俊明
2008年9月9日

――まず、GE Security社の概要と事業について教えてほしい。

GE Securityアジア社長 Tammee Thompson氏

GE Securityアジア社長 Tammee Thompson氏

トンプソン: GEは2001年に企業買収という形でセキュリティ事業を開始した。GE Securityは現在、30社以上の会社を集合したセキュリティ企業になった。グローバルにセキュリティ製品を提供する会社の中でも一番広範な製品を取り揃えている。売上は約18億ドル(約2000億円)、30カ国に約7000人の従業員を抱えている。

 GE Securityアジアは上海に本社を置き、700人の従業員を抱え、10カ国で事業を展開している。台北(台湾)、メルボルン(オーストラリア)、ハイデラバード(インド)、上海(中国)の4カ所に研究所を持っており、それぞれの地域に適した製品開発を行っている。我々のイニシアチブはテクノロジーを最も重視していること。非常に進んだテクノロジーでソリューションを提供している。

 GE Securityは五つのプロダクトラインを持っている。すなわちアクセスコントロール(入退室管理)、イントルージョン(ホームセキュリティ)、ファイアーサービス(防火・火災検知)、ビデオ(映像監視・インテリジェントセンサー)、インスペクション&ディテクション(爆破物・薬物検知)だ。

――新製品「FCWnx」の概要、特徴を知りたい。

トンプソン: FCWnxの最大の特徴は「統合セキュリティマネジメントプラットフォーム」ということだ。アクセスコントロール製品だけでなく、ソフトウエアの中でアクセスコントロール機能、ビデオ機能、他のシステム(侵入センサー、ビルディングオートメーション)との連携を取れるAPIやSDKを用意している。つまり、セキュリティシステムのプラットフォームとして使ってもらえる。

 特徴の二つ目は、オペレーションが非常に容易であること。具体的にはWindowsベースであり、すべてのシステムのGUIをWindows XPのGUIに酷似した形にしてあるので利用者は非常に使いやすい。これはオペレーターのトレーニングコストを考えた場合のメリットがある。と同時に、アクセスコントロールだけでなくプラットフォーム全体、例えばビデオからのアラームの入力などを含め、何か起きた際にイベントドリブンでアラートやインストラクションを直感的に出せる。従ってセキュリティで何か侵害される事象が起きた際のレスポンスタイムを大きく向上させることができる。

 三つ目はシステムの運用継続性。システム全体でコミュニケーションとデータベースの二つのレイヤーで冗長化を図っており、ハードウエアやネットワーク上で何か問題が発生した際のセキュリティのダウンタイムを削減できる。

 対象ユーザーは大きくは256ドア、最上位のグローバルエディションでは日米欧を統合したセンターサーバーとしての利用も可能だが、基本的な機能は同じままで16ドア以下の中小規模の企業にも対応できるソフトウエアを提供している。エントリーレベルの顧客に利用してもらい、顧客の成長に合わせてアップグレードできる柔軟なシステムだ。

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