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継続的に環境問題に取り組む専門機関が必要
――オゾンと微粒子以外で話題を集めている問題はありますか。
近藤:
アメリカは最近、水銀に注目しています。石炭の周りには微量の水銀が付着していて、燃焼によって大気中にガスと粒子の状態で放出されます。アメリカのあるグループが沖縄で調査した結果、中国からかなりの水銀が飛散していることが分かったということです。
水銀は体内に蓄積されるので、特に妊婦への影響が心配されています。日本でも妊婦は寿命の長い魚を食べ過ぎないようにといった話が出ていますが、アメリカは水銀が沈着しやすい湖で採れた魚を食べる地域が多いため、もっと深刻に捉えており、ある研究者は「水俣病の経験があるのになぜ日本人は関心が低いのか」と不思議がっていました。
――問題解決には、やはり規制が必要なのでしょうか。
竹川:
規制や情報開示も含めて、環境問題に対して継続的に取り組む機関が必要だと思っています。アメリカでは環境保護庁(EPA)という機関が研究の資金を出したり、環境に関する情報を開示したりといった、さまざまな活動を行っています。排ガス規制に関しても、EPAが定める環境基準に対してトラック業界が猛反発しましたが、適切な情報の開示があるおかげでうまく機能していると聞いています。
日本にはこうした活動を行う機関がありません。業界団体だとネガティブな情報は開示されにくいでしょうし、大学の研究機関だと一般の目に触れにくい科学論文として発表されますし、いずれにせよ広く情報を届けることは難しいと思います。
近藤:
日本では環境省がEPAに相当しますが、現実的にはEPAのような活動をすることは難しいでしょう。やはり専門家集団と実働集団を抱えた専門団体の設立が望ましいですね。
――どうもありがとうございました。
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