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自ら環境問題を考えるための情報開示は必須!
――北京といえば、2008年にオリンピックを控えています。
近藤:
日本でもオリンピックに向けて高速道路や新幹線の建設などインフラが整えられたという経緯があります。オリンピック後になって環境問題が取り上げられ、さまざまな規制が設けられました。同じように、中国でも環境問題に対していずれ規制が設けられるでしょう。ただ、中国では環境に関する情報の開示が進んでいません。外国人に対してだけでなく、中国国内に向けてもそうで、ディーゼルの影響を知らない人も多いといいます。
しかし、こうした情報こそ開示すべきでしょう。国民一人ひとりが現状を知り、判断をする、そのための材料を提供すべきです。日本では光化学スモッグ予報などが出されていますが、私たちは現在東京の大気汚染濃度をリアルタイムでホームページに掲載することを検討しています。
――中国には多数の日系企業の駐在員がいますし、心配です。
近藤:
中国では北京以外に、上海や香港といった都市でも高い数値を示していますから、駐在員の方たちはそういうものだと思って、マスクを持参するなどの対策をとる必要があるかもしれません。
しかし、中国の大気汚染に日本が関係ないとは言い切れません。中国では今大変な勢いでディーゼル車が増えており、その中には日系企業の車種も多いからです。ただし、ディーゼルエンジンが悪者というわけではありません。ディーゼルエンジンはエネルギー効率が良く、CO2のエミッションを減らすためには使っていくべきテクノロジーだと思います。
そういったメリットを生かしつつ大気汚染物質を出さないように、つまり地球温暖化と大気汚染という2つの問題に対応できるように改善する努力が必要だといえます。そのようなディーゼルエンジンが開発されれば、日本と中国だけでなく、今後経済発展が期待されるインドや東南アジア諸国の環境問題にも有効でしょう。日本は高い技術力がありますし、先進的に環境問題へ取り組んでいるのですから、ぜひ貢献して欲しいと思います。
東京大学先端科学技術研究センター
竹川 暢之助教授
竹川:
私たち日本人は中国を含むアジアにばかり目を向けがちですが、アジアからアメリカへ、アメリカからヨーロッパへ、ヨーロッパから再びアジアへ、大気はめぐっています。どこでどんな汚染物質が出て、どの地域にどんな影響がでるのか、まだまだ分からないことも多いですが、グローバルに捉えるべき問題だと思います。
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