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雷が発生しやすい4月から10月は、海や山へ出掛ける機会が多いため、落雷の危険にもさらされやすくなる。では、どうすれば落雷から身を守ることができるのか。財団法人電力中央研究所電力技術研究所 上席研究員の新藤孝敏氏に、落雷事故の要因や、適切な避難方法について話を聞いた。
聞き手・文/鶴岡和也、写真/藤井誠
2005年8月24日
落雷が発生する仕組みを知ろう
―─まず、雷が発生するメカニズムについて簡単に教えてください。
財団法人 電力中央研究所電力技術研究所 上席研究員
新藤孝敏氏
新藤:
太陽熱によって地表が熱せられることで上昇した気流によって、『積乱雲』いわゆる『雷雲』が発生します。地上から5キロメートル以上の上空では、気温が氷点下となるため、大気に含まれている水分は凍ってしまい、細かい氷の粒へと変化します。それらが上空でぶつかり合うことによって、雲の上部はプラスの電気、下部はマイナスの電気を帯び、放電が発生します。雲の中や雲同士で放電する状態を『雲放電』と呼びますが、それが地表に向かって激しく放たれる現象が『落雷』です。
雷の電圧は約1億ボルト、家庭で使う電圧の100万倍になります。規模によっても異なりますが、1回の雷で放出されるエネルギー量は、最大で、一般家庭で消費する電気量の約50日分に相当するといわれています(※1)。
※1 一般家庭の月平均電力使用量を287kWh(キロワット)と仮定した場合(東京電力調べ)
太陽熱が強いほど上昇気流も強くなり、自ずと雷雲が出来やすくなるため、落雷は夏場に集中的に、特に猛暑といわれる年では頻繁に発生するのです。
―─年間で何件くらいの落雷が発生するのですか?
新藤:
過去10年ほどの統計を見ると、平均して1年で50万回ほどの落雷が観測されています。現在は、落雷時に発生する電磁波を観測することで、落雷状況を把握する『落雷位置標定システム』が構築されたため、電力会社や民間の気象情報提供会社なども活用しています。その観測データを見ると、冬季(11~3月)の発生は日本海沿岸地域に見られる程度で、ほとんどが夏季(4~10月)に発生していることが分かります。
落雷位置標定システムによる年間落雷数(1992年~1996年の5カ年平均)電力中央研究所『雷のふしぎ』より引用
これは日本に限ったことではありません。地球規模で見ても、落雷の発生は暑さの厳しい赤道直下の地域に集中しています。例えばアフリカ大陸では、1年の約半分、2日に1度は雷が発生している地域もあります。
夏の雷は、主に午後から日没に発生していますが、冬の雷は昼夜に関係なく発生しています。夏の雷に比べて、冬の雷はエネルギーがとても大きいこともあるので、年間を通した注意が必要です。
夏季雷(群馬・赤城) 写真提供:電力中央研究所
冬季雷(新潟・柏崎) 写真提供:電力中央研究所
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