「施錠したから安心」は過去のもの(前編)
防犯対策は一人ひとりの問題意識から始まる
平成16年(2004年)度に認知(※1)されたわが国の侵入窃盗犯罪は、約29万件と前年度の33万件強から12.8%減少した。減少は2年連続。とはいえ、その減少度は商店の20.2%、一般事務所の19.5%に較べると、住宅は9.3%とかなり低い(警察庁調べ)。
一人ひとりが住まいの防犯意識を高めることが強く求められている。そこで、日本ロックセキュリティ協同組合(※2)の副理事長である鈴木祥夫氏に、侵入窃盗犯罪の動向や防犯対策などについて話を伺った。
文/高橋光二、写真/小林嘉樹 7月6日公開
※1 認知:住民などが「侵入された」と認めた件数のこと。実数はこれよりも多いことが考えられる。
※2 日本ロックセキュリティ協同組合:全国の錠前取り扱い業者が加入する協同組合。加入には倫理講習を受け、誓約書を提出するなどの規約がある。
凶悪な傾向にある外国人の侵入犯罪
「ピッキング(※3)」「サムターン回し(※4)」「カム送り(※5)」……。最近よく見聞きするようになった侵入犯罪の手口である。
マンションの住居への侵入手段は、「ガラス破り」の24.9%に次いで「サムターン回し」が18.5%、「ピッキング」が15.1%(いずれも警視庁調べ)と、これらの新しい手口が上位につけている。特にここ数年は、外国、特に中国の窃盗団が日本に入り込んで、それらの手口で犯罪を冒していることがマスコミでよく取り上げられてきた。
※3 ピッキング:ピンなど合鍵以外の特殊な用具を用いて、錠シリンダー部分を操作して開錠すること。そもそもは、錠前業者が鍵の持ち出し忘れや犯罪捜査などで正当に開錠するためのテクニックだった。
※4 サムターン回し:サムターンとは、鍵を使わずに施・開錠操作をするためのつまみ。サムターン回しとは
(1)ドアにはめられたガラスや近くのガラスを壊し、あるいは郵便受けから、手や針金、ひも、特殊工具などを差し入れ、操作する
(2)ドアの隙間やドアスコープ、あるいはドリルなどでドアに穴をあけ、針金、ひも、特殊工具などを差し入れ、操作する といった方法でサムターンを回して侵入する手口のこと。
※5 カム送り:特殊な道具を用いて、錠シリンダーを迂回し、直接錠ケース内部に働きかけてデッドボルト(かんぬき)を作動させ開錠する手口。
石原慎太郎東京都知事も、かつて選挙の応援演説でそのことを指弾したことは記憶に新しい。外国人は、窃盗レベルの犯罪では4.2%を占めるに過ぎないが、強盗だと14.8%に激増するという凶悪な傾向があることが、外国人犯罪を目立たせている大きな要因だろう。その背景について、日本ロックセキュリティ協同組合の副理事長である鈴木祥夫氏は次のように指摘する。
「徴兵制度のある外国には、ナイフなどの扱いに慣れている人が多いようです。また、相手は“異民族”なので、住人と顔を合わせると逃げるために危害を加えることも厭わないのではないでしょうか。犯罪をしたらすぐ本国に逃げ帰るので、なかなか検挙できないことも温床になっていると思います。また、外国人の犯人のアジトでは『ピッキングの技を習得したから早く日本に呼んでほしい』と書かれた手紙も発見されています。外国人による犯罪はまだまだ増える可能性もありますね」(鈴木氏)。
図1 侵入窃盗の発生場所別認知件数(平成16年の犯罪情勢 警察庁調べ)
図2 住宅の種類と侵入手順(集合住宅)
図2 住宅の種類と侵入手順(戸建て)
図4 侵入窃盗の認知・検挙状況の推移
図5 侵入強盗の認知・検挙状況の推移
図6 ピッキング用具を使用した認知・検挙状況の推移
図7 ドリルを使ったサムターン回しによる認知・検挙状況の推移
図8 侵入窃盗の認知・検挙状況の推移
この連載のバックナンバー
- 「施錠したから安心」は過去のもの(前編) (2005/07/06)

