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- >> 吉田繁治氏:ライブドアのビジネスモデルとは何だったのか
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7.ビジネスモデル
<消費税のように、個人から広く浅く、日本中、そして世界のマネーを集める。そのために、史上かつて、誰も行っていない規模の株式分割を実行する。>
1株500円なら100株を買っても5万円にすぎない。5万円なら、ためしに、誰でも買えるだろう。
(注)これが、ライブドアが狙ったことです。
5万円が2万円になっても、株は自分の失敗である。小泉内閣が言うように自己責任だ。誰も文句は言わない。話題をつくって上げれば、もっと買うだろう。コストは、株券の印刷費だけだ。
売る商品は分割した株券である。公式には言えないが、ライブドアのビジネスの本質は、株券の印刷販売業である。
そして株券を印刷し、次々に会社を買う。同世代は皆会社に勤め、わずかな給料をもらう方法しか知らない。
マザーズが何をもたらすか、知っている人は少数だろう。
ライブドアの株式発行数は、1万倍への分割によって、当初の10万株が、10億株という異常な数になっています。
例えば時価総額9兆円のNTTドコモは、4870万株とライブドアの株数の20分の1です。
会計ブレーンを宮内氏とし、堀江貴文氏が作ったのは「株券の印刷・販売のビジネスモデル」でした。
5分割くらいはあってもまさか1株を1万株にも分割する考えをもっている人はいなかった。ライブドアは2000年以降の、わが国の、抜け穴だらけの制度改革を利用するのに大胆でした。
80年代までは、法を超えた「行政指導」にあれほど熱心だった官僚と財務省も、90年代にあいついだスキャンダルと、規制緩和の思潮の下で、「法に、明文化した定めがなければ、規制はできない。適法ではなくても違法ではない。」というところに逃げ込みます。
ライブドアほどではなくても、新興市場には、堀江氏と同じような、株券の印刷がマネー創造という考えをもっている創業者が多い。
もちろん公式には言いません。行動で見るしかない。
次稿では、なぜこのようなことが可能になったのか、そして、会社価値=株主価値=時価総額=という、それぞれに異質のものをつなぐパラダイムがどういう経緯と方法で定着したのかを見ます。
NYでアメリカ人のシステム・エンジニアと話していたとき、商品価値の話題になって、話がかみ合いませんでした。(私の英語表現の下手さもあったかもしれません)
彼は、商品バリュー=価格と理解していました。
バリューは価格だったのです。
会社の価値=時価総額と同じ構造です。このとき感じた違和を、忘れません。
吉田 繁治(よしだ・しげはる)
Systems Research Ltd.代表取締役・チーフコンサルタント
●業務領域
<小売り・流通テクノロジー>
マーチャンダイジング/ロジスティ/SCM/CRM
<経営戦略立案>
チェーンストア戦略/サプライチェーン戦略/経営戦略
<情報システム>
小売り・流通業アプリケーション/サプライチェーンシステム/e-Commerce/e-Logistics
●経歴
東京大学卒 専攻はフランス哲学
・家具インテリア業界のボランタリーチェーン本部であるジェフサセントルのブレーン
・(旧)通産省情報処理振興審議会専門委員
・小売り・流通業各社ブレーン等
・1987年より、ITと経営のコンサルタント
問い合わせはe-Mailで : yoshida@cool-knowledge.com
ホームページ「クール・ナレッジ」 http://www.cool-knowledge.com/index.html
この連載のバックナンバー
- ライブドアのビジネスモデルとは何だったのか(4) (2006/03/10)
- ライブドアのビジネスモデルとは何だったのか(3) (2006/03/02)
- ライブドアのビジネスモデルとは何だったのか(2) (2006/02/16)
- ライブドアのビジネスモデルとは何だったのか(1) (2006/02/02)

